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じゅんれい
ふりがな文庫
“
巡礼
(
じゅんれい
)” の例文
旧字:
巡禮
いまの
巡礼
(
じゅんれい
)
は、
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
え、
河
(
かわ
)
を
渡
(
わた
)
り、
野原
(
のはら
)
を
過
(
す
)
ぎ、
村々
(
むらむら
)
をいって、
自分
(
じぶん
)
の
故郷
(
ふるさと
)
に
着
(
つ
)
くには、いつのころであろうと
考
(
かんが
)
えられたのです。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こういって、いたいたしげに行者の足をみたのは、道づれになっている女の
巡礼
(
じゅんれい
)
——
坂東
(
ばんどう
)
三十三ヵ
所
(
しょ
)
の
札
(
ふだ
)
を
背
(
せ
)
なかにかけた
女房
(
にょうぼう
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのとき、一人の
巡礼
(
じゅんれい
)
のおじいさんが、やっぱり食事のために、そこへやって来ました。私たちはだまって
軽
(
かる
)
く礼をしました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
近くまで行くと、私の方を見て、
巡礼
(
じゅんれい
)
の女が、いきなりかけだしてきて、私にすがりつき、赤ん坊にすがりつきました。
山の別荘の少年
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
車掌は仕方なく、彼のあとについて、彼と共に、改札口の外に出、それから駅の中をぐるぐると廻り、そして、
掲示板
(
けいじばん
)
という掲示板の前を
巡礼
(
じゅんれい
)
させられた。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
聖地を
慕
(
した
)
う
巡礼
(
じゅんれい
)
のように、皆ふしぎに東海岸に行きたがる。東海岸に行けば米も塩も魚も豊富にある。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
そのために、世界じゅうの海という海を渡って、神様を
願
(
がん
)
をかけるやら、お寺に
巡礼
(
じゅんれい
)
をするやらで、いろいろに
信心
(
しんじん
)
をささげてみましたが、みんな、それはむだでした。
眠る森のお姫さま
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
そしてめくらのジャンのほうは
卜占者
(
うらないしゃ
)
になり、ちんばのピエールのほうは
巡礼
(
じゅんれい
)
になりました。
かたわ者
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
むかし、
諸国
(
しょこく
)
のお
寺
(
てら
)
を
巡礼
(
じゅんれい
)
して
歩
(
ある
)
く
六部
(
ろくぶ
)
が、
方々
(
ほうぼう
)
めぐりめぐって、
美作国
(
みまさかのくに
)
へまいりました。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
もしその上に少しばかり
潤色
(
じゅんしょく
)
を
施
(
ほどこ
)
し、適当に口碑や伝説を取り
交
(
ま
)
ぜ、あの地方に特有な点景、鬼の子孫、
大峰
(
おおみね
)
の
修験者
(
しゅげんじゃ
)
、熊野参りの
巡礼
(
じゅんれい
)
などを使い、王に配するに美しい女主人公
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
親子
連
(
づれ
)
の
巡礼
(
じゅんれい
)
が間違えて入ったというで、はれ大変な、
乞食
(
こじき
)
を見たような者じゃというて、人命に代りはねえ、
追
(
おっ
)
かけて助けべえと、
巡査様
(
おまわりさま
)
が三人、村の者が十二人、一組になってこれから押登って
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると——そのようすを、
研
(
と
)
ぎすましたような
眼
(
まな
)
ざしで、ジーッと見つめていた
巡礼
(
じゅんれい
)
のお
時
(
とき
)
が、とつぜん、気でも
狂
(
くる
)
ったように
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
巡礼
(
じゅんれい
)
は、
体
(
からだ
)
のぐあいがわるく、それに、
疲
(
つか
)
れていました。
彼女
(
かのじょ
)
は、さっそく、
薬
(
くすり
)
を
与
(
あた
)
えました。しばらくすると、
巡礼
(
じゅんれい
)
は、
元気
(
げんき
)
を
恢復
(
かいふく
)
しました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところがすぐ向うから二人の
巡礼
(
じゅんれい
)
が細い声で歌を歌いながらやって参ります。ネネムはあわててバタバタバタバタもがきました。何とかして早くばけもの世界に
戻
(
もど
)
ろうとしたのです。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
正夫が
巡礼
(
じゅんれい
)
のあとをつけていったので、私は一人でぼんやり
夢想
(
むそう
)
にふけりました。
山の別荘の少年
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
まあまあ、そう気が
短
(
みじ
)
こうては、自身のからだをやつれさすばかり、それでは
永
(
なが
)
い
年月
(
としつき
)
に、わが子をさがそうという
巡礼
(
じゅんれい
)
の
旅
(
たび
)
がつづきません。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
娘
(
むすめ
)
は、この
巡礼
(
じゅんれい
)
が、
遠
(
とお
)
い
諸国
(
しょこく
)
をもまわるのだとききましたから、もしや
自分
(
じぶん
)
の
故郷
(
ふるさと
)
へもゆくことはないかと
問
(
と
)
いました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その柿と同じような赤い着物を、
巡礼
(
じゅんれい
)
の赤ん坊がきていたのです。
山の別荘の少年
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
巡礼
(
じゅんれい
)
の
老人
(
ろうじん
)
は私の顔を見ました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
巡礼
(
じゅんれい
)
か何かに
化
(
ば
)
けて、この山へ
紛
(
まぎ
)
れこんできた他国者なんで、
巧
(
うま
)
く久米一の気に入って、絵描座の細工人に
成
(
な
)
り
澄
(
す
)
ましたが、根からの巡礼で、ああ
俄
(
にわか
)
に腕が上がる筈はねえ
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“巡礼”の解説
巡礼(じゅんれい、en: pilgrimage)とは、
日常的な生活空間を一時的に離れて、宗教の聖地や聖域に参詣し、聖なるものにより接近しようとする宗教的行動のこと。 巡礼は世界の多くの宗教で、重要な宗教儀礼と見なされている。特にその宗教の信者が、特定の地域や文化圏を超えて、広域に分布している宗教においては、とりわけ大切なものとみなされる。したがって巡礼は、未開宗教よりも歴史的な宗教や世界宗教において、より一層、盛んに行われている。
(出典:Wikipedia)
巡
常用漢字
中学
部首:⼮
6画
礼
常用漢字
小3
部首:⽰
5画
“巡礼”で始まる語句
巡礼道
巡礼女
巡礼染
巡礼笠
巡礼者
巡礼謡
巡礼の鈴
巡礼乙女