器具きぐ)” の例文
こころあるひとなら、だれでもこのようにしてつくられた、食物しょくもつはむだにし、また器具きぐ粗末そまつあつかうことをよくないとおもうでありましょう。
都会はぜいたくだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
衣食住の事はおはりたるを以て是より器具きぐの方に移るべし。コロボックルは如何なる器具を用ゐしやと云ふ事を考ふるには三つの據有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
そして、またここで、人間が器具きぐ武器ぶき衣服いふくや家や家具かぐなどを考えだしてつくるのには、長いあいだ、たゆまず努力どりょくしたものだということを説明しはじめました。
なほ人智じんちがいよ/\發達はつたつ人口じんこうがどん/\すにつれて、最後さいごには奧山おくやままでもつて家屋かおく橋梁きようりよう器具きぐ機械きかい汽車きしや電車でんしや鐵道てつどう枕木まくらぎ電信でんしん電話でんわはしらといふように
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
玄子げんし器具きぐなどかつぎ、鶴見つるみにて電車でんしやり、徒歩とほにて末吉すゑよしいた。
未開社會みかいしやくわいに於ては器具きぐの上にも分業ぶんげうおこらざるを常とす。一個の打製石斧だせいせきふもコロボックルの爲には建築、造船、獸獵、爭鬪に際して、きわめて肝要かんえうなる役目を勤めしなるべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
それからというものは、みんなははたらくことにいをました。あるものは、うみわたふねについて工夫くふうらしました。あるものは、いろいろな器具きぐについてかんがえました。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
なつあきふゆ、ほとんどおじいさんのやすはありませんでした。ちょうど百しょうこめつくるとおなじように、また、職工しょっこう器具きぐつくるとおなじように、うおをとるのも、一通ひととおりでないほねおりでありました。
都会はぜいたくだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
石器時代せききじだい器具きぐとて何者なにものすべて石を材料ざいれうとせしには非ず。獸類のほねにてつくりたる物、魚類ぎよるゐほねにて作りたる物等ものらまさしく石器時代の遺跡ゐせきより發見はつけんさるるなり。圖中石皿の右に在るは獸骨器の尖端せんたんなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)