“のりもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乗物30.0%
乘物20.0%
乘輿10.0%
乘籠10.0%
輿物10.0%
10.0%
駕籠10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乗物のりもの支度したくもなかつたので、私達わたくしたちはぞろ/\打揃うちそろうてそとた。そしてえんタクでもとおりかゝつたらばとおもつて、さびしいNまちとおりを、Tホテルのほうへとあるいた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
それからあいちやんは、それをするにはういふふうにしたらいだらうかと工夫くふうこらはじめました、『それには乘物のりものつてかなければならない』とおもつたものゝ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
今晩こんばんやど連參つれまゐれと申されければ幸藏はおせん與惣次に向ひ願の趣きお取上に相成あひなりたれば今宵おとまり御本陣迄ごほんぢんまでまかり出よとおき乘輿のりもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はらひ讃岐守殿とほられける時に殿との乘輿のりもの來掛る時先刻せんこくのこりし武士手をつき榊原遠江守百姓愁訴しうそ願ひ奉つると高聲に披露ひろうなすにぞおせんは足許も定らぬまでによろこび漸々訴状そじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と有に徐々しづ/\乘籠のりもの舁出かきいだすにぞ彌兵衞は跡に殘り其方どもの訴状御取上げ是ある間今夜の御本陣ごほんぢんは吉原じゆくなるにより汝等同所に到り下宿して御沙汰を相待べしと申渡すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わず半里はんりか一となりのむらくのにさえ、やれ従者ともだ、輿物のりものだ、御召換おめしがえだ……、半日はんにちもかかって大騒おおさわぎをせねばならぬような、あんな面倒臭めんどうくさ現世げんせ生活せいかつおくりながら
紅玉色リユビイいろ薔薇ばらの花、のりものつてゆく印度いんどの姫君、紅玉色リユビイいろ薔薇ばらの花、けだしアケディセリルの妹君であらう、噫衰殘すゐざんの妹君よ、その血僅に皮に流れてゐる、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
きかれ其方共顏を上よと有しに兩人は恐る/\少しかほあぐる時駕籠のりものの中より熟々つく/″\と見らるゝに(此時は所謂いはゆる誠心せいしん虚實きよじつ眞僞しんぎおもてあらはるゝを見分る緊要きんえうの場なりとぞ)
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)