“しらは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シラハ
語句割合
白刃51.7%
白羽13.6%
皓歯12.7%
白歯10.2%
白刄5.9%
白張2.5%
皓齒1.7%
白箭0.8%
皚歯0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しんとしてさびしい磯の退潮ひきしおあとが日にひかって、小さな波が水際みぎわをもてあそんでいるらしく長いすじ白刃しらはのように光っては消えている。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
品子はこの奇妙な出来事が何を意味するかを、よく知っていた「赤い蠍」は殺人鬼の白羽しらはであった。世にも恐ろしい死の宣告であった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
皓歯しらはの輝きが一つ一つ消え行くにつれて、それに取って代った天鵞絨びろうどのようなまだらが、みるみる顔一面に滲み拡がっていった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
には、きよらかな白歯しらはたまふ、真珠しんじゆふ、かひふ。……いま、ちらりと微笑ほゝえむやうな、口元くちもとるゝは、しろはな花片はなびらであつた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
白刄しらはの中をもおそれぬ氣魄きはく正義觀せいぎくわんのあつた者を、當初はじめは立ててきたのであらうが、總稱して、姐御とは親分のおかみさんをさすことになり
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
靴はどうなったのか判りません。彼が持っていたという司令部の提灯も、普通の白張しらはりの提灯に変っているのです。
火薬庫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
おもてめた姿すがたである。皓齒しらはひとつも莞爾につこりほころびたら、はらりとけて、おび浴衣ゆかたのまゝえて、はだしろいろさつむらがつてかう。かすみはなつゝむとふが、をんなはなかすみつゝむのである。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こういう場合には、いつもキャラコさんに白箭しらはの矢がたつ。
撫肩なでがたの懐手、すらりと襟をすべらした、くれない襦袢じゅばんの袖に片手を包んだおとがい深く、清らか耳許みみもとすっきりと、湯上りの紅絹もみ糠袋ぬかぶくろ皚歯しらはんだ趣して、頬も白々と差俯向さしうつむいた、黒繻子くろじゅす冷たき雪なすうなじ
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)