皚歯しらは)” の例文
撫肩なでがたの懐手、すらりと襟をすべらした、くれない襦袢じゅばんの袖に片手を包んだおとがい深く、清らか耳許みみもとすっきりと、湯上りの紅絹もみ糠袋ぬかぶくろ皚歯しらはんだ趣して、頬も白々と差俯向さしうつむいた、黒繻子くろじゅす冷たき雪なすうなじ
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)