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見納
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みおさ
ふりがな文庫
“
見納
(
みおさ
)” の例文
そうそう
私
(
わたくし
)
が
現世
(
げんせ
)
の
見納
(
みおさ
)
めに
若月
(
わかつき
)
を
庭前
(
にわさき
)
へ
曳
(
ひ
)
かせた
時
(
とき
)
、その
手綱
(
たづな
)
を
執
(
と
)
っていたのも、
矢張
(
やは
)
りこの
老人
(
ろうじん
)
なのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「一
言
(
こと
)
も残さずすっかりだ、畜生!」とジョンは答えた。「これを厭だというなら、あんた方はわしの
見納
(
みおさ
)
めで、後は鉄砲
丸
(
だま
)
をお
見舞
(
みめえ
)
するだけだ。」
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
また、若き人たちの
血気
(
けっき
)
を、ことなかれと、きょくりょくおさえ
止
(
と
)
めていた
伊那丸
(
いなまる
)
や
民部
(
みんぶ
)
も、なんのくろうなく、
大講会
(
だいこうえ
)
二
日
(
か
)
目
(
め
)
の
行事
(
ぎょうじ
)
を
見納
(
みおさ
)
めしたにちがいない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それが女学生姿のミチミの
見納
(
みおさ
)
めだったのだ。そのときはそんなことはちっとも知らなかった。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
粽
(
ちまき
)
を祝ったりするのを楽みにしている間に——彼はわざとばかり
菖蒲
(
しょうぶ
)
の葉をかけたこの軒端も
見納
(
みおさ
)
めにするような心でもって、すでにすでに高輪を去ろうとする心支度を始めていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
いつ
見納
(
みおさ
)
めになっても名残惜しい気がしないように、そして永く記憶から
消失
(
きえう
)
せないように、
能
(
よ
)
く見覚えて置きたいような心持になり、ベンチから立上って金網を張った垣際へ
進寄
(
すすみよ
)
ろうとした。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
初
(
はじ
)
めてヴィタリス親方が、わたしを休ませてくれた場所に着いたので、わたしはあのときこれが
見納
(
みおさ
)
めだと思ったその場所から、バルブレンのおっかあのうちをもう一度見下ろすことができた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
下足札
(
げそくふだ
)
そろへてがらんがらんの
音
(
おと
)
もいそがしや
夕暮
(
ゆふぐれ
)
より
羽織
(
はおり
)
引
(
ひき
)
かけて
立出
(
たちいづ
)
れば、うしろに
切火
(
きりび
)
打
(
うち
)
かくる
女房
(
にようぼう
)
の
顏
(
かほ
)
もこれが
見納
(
みおさ
)
めか十
人
(
にん
)
ぎりの
側杖
(
そばづえ
)
無理情死
(
むりしんぢう
)
のしそこね、
恨
(
うら
)
みはかゝる
身
(
み
)
のはて
危
(
あや
)
ふく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「ちょうど、深川の水に六年住んで、今夜が
見納
(
みおさ
)
めかと思うと、何だか、
名残
(
なごり
)
惜しいけれど……」
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右
(
みぎ
)
の
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
い
終
(
おわ
)
ると
共
(
とも
)
に、いつしか
私
(
わたくし
)
の
躯
(
からだ
)
は
荒
(
あ
)
れ
狂
(
くる
)
う
波間
(
なみま
)
に
跳
(
おど
)
って
居
(
お
)
りました、その
時
(
とき
)
ちらと
拝
(
はい
)
したわが
君
(
きみ
)
のはっと
愕
(
おどろ
)
かれた
御面影
(
おんおもかげ
)
——それが
現世
(
げんせ
)
での
見納
(
みおさ
)
めでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ひょっとするとこれを神戸の
見納
(
みおさ
)
めとしなければ成らないような遠い旅に上るべき時が来た。そろそろ夕飯時に近い頃であった。船まで見送ろうという友人や民助兄と連立って岸本は宿屋を出た。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
納
常用漢字
小6
部首:⽷
10画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当