臭氣しうき)” の例文
新字:臭気
それでの一ちやうはう晝間ひるまめたといふほど、ひどい臭氣しうきが、ころくさつた人間にんげんこゝろのやうに、かぜかれてつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
室内しつないはず、廊下らうかはず、にははず、なんともはれぬ臭氣しうきはないて、呼吸いきをするさへくるしいほど
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれ危險あぶなもとで間違まちがつておとしてははひにくるまつてもくちでふう/\といてでばた/\とたゝくのみであらふこともしなかつた。じり/\としろ火箸ひばしいたしほなが火箸ひばし臭氣しうきめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
うなりめぐる臭氣しうき
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
まるで、いまなかるやうにうへしたも、すつかりくさつてりますぞ。くさいもの身知みしらずとやら、この死骸しがいよりはいまなか全體ぜんたいはう臭氣しうきはひどい。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
不汚ふけつきはま動物どうぶつで、始終しゞゆうはなくやうな、むねわるくなる臭氣しうきはなつてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
但馬守たじまのかみ與力よりきどもをおどかしけていて、それから町家ちやうかうへくばつた。すると其處そこには、あらゆる腐敗ふはいが、鼻持はなもちもならぬまでにどろ/\と、膿汁うみしるのやうな臭氣しうきを八ぱうながしてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)