滿面まんめん)” の例文
新字:満面
拜借はいしやく仕つり度是迄推參すいさん候といふに強慾がうよく無道ぶだうの天忠和尚滿面まんめんゑみふくみ夫は重疊ちようでふの事なりさてわけは如何にと尋ぬるに大膳はひざすゝめ聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
元來ぐわんらい咽喉いんこうがいしてゐたわたくしは、手巾ハンケチかほてるひまさへなく、このけむり滿面まんめんびせられたおかげで、ほとんどいきもつけないほどきこまなければならなかつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
わたくし滿面まんめんえみたゝえて大佐たいさにぎり、かゝる災難さいなんあひだにもたがひ無事ぶじなりしことをよろこび、さて
女王樣ぢよわうさま滿面まんめんしゆをそゝいだやうに眞赤まつかになつておいかりになりました、暫時しばしあひだ野獸やじうごとあいちやんを凝視みつめておでになりましたが、やがて、『あたまばすぞ!ね——』とさけばれました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
滿面まんめんつめあとたちぬ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
船長せんちやう周章あはてゝ起上おきあがつたが、怒氣どき滿面まんめん、けれど自己おの醜態しゆうたいおここと出來できず、ビールだるのやうなはらてゝ、物凄ものすごまなこ水夫すゐふどもにらけると、此時このときわたくしかたはらにはひげながい、あたま禿はげ
大佐たいさ滿面まんめんえみたゝへつゝ