波濤はたう)” の例文
それより、わたくし武村兵曹たけむらへいそうとは、艦中かんちう一同いちどうからふでにもことばにもつくされぬ優待いうたいけて、印度洋インドやう波濤はたうつて、コロンボのみなとへとすゝんでく。
さて眺望みわたせば越後はさら也、浅間あさまけふりをはじめ、信濃の連山みな眼下がんか波濤はたうす。千隈ちくま川は白き糸をひき、佐渡は青き盆石ぼんせきをおく。能登の洲崎すさき蛾眉がびをなし、越前の遠山は青黛せいたいをのこせり。
接吻し囘抱するは波濤はたうの常態なれば、その上にうかべるものも之にならふべき筈ならずや。せめては彼アマルフイイの女房をなりとも、共に載せて來べかりしものを。げに得易からぬ女なり。
波濤はたうが白く線を成して打寄せて来てゐるのが見えた。
波の音 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
巨大の河馬かばうそぶきて、波濤はたうたぎつる河の瀬を
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
いま支那海シナかい波濤はたうつて進航しんかうしてるから、よし此後このゝちなみたかくとも、かぜあらくとも、二せん諸君しよくん面前めんぜんあらはれるのは最早もはとほことではあるまいとおもふ。
さて眺望みわたせば越後はさら也、浅間あさまけふりをはじめ、信濃の連山みな眼下がんか波濤はたうす。千隈ちくま川は白き糸をひき、佐渡は青き盆石ぼんせきをおく。能登の洲崎すさき蛾眉がびをなし、越前の遠山は青黛せいたいをのこせり。
もとより紛議ふんぎ葛藤かつとうおそるゝところでない、正理せいりわれにあるのだが、しか※里ばんり波濤はたうへだてたる絶島ぜつとうおいて、すで唯一ゆいいつ確證くわくしようたる日章旗につしようき徹去てつきよされたるのちは、われに十二ぶん道理どうりがあつても
我住わがすむ魚沼郡うをぬまこほりは東南のいん地にして○巻機山まきはたやま苗場山なへばやま八海山はつかいさんうしたけ金城山きんじやうさんこまたけうさぎたけ浅艸山あさくさやまとう高山かうざん其余そのよ他国たこくきこえざる山々波濤はたうのごとく東南につらなり、大小の河々かは/″\縦横たてよこをなし