“はたう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
波濤50.0%
畑打33.3%
畠打8.3%
波涛8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて眺望みわたせば越後はさら也、浅間あさまけふりをはじめ、信濃の連山みな眼下がんか波濤はたうす。千隈ちくま川は白き糸をひき、佐渡は青き盆石ぼんせきをおく。能登の洲崎すさき蛾眉がびをなし、越前の遠山は青黛せいたいをのこせり。
文治ぶんじが九つ、自分が六つのとき、父は兄弟を残して江戸へ立ったのである。父が江戸から帰った後、兄弟の背丈せたけが伸びてからは、二人とも毎朝書物を懐中して畑打はたうちに出た。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
……老人の畠打はたうちを見守りながら、背中をこっちに向けている……髪毛かみのけ蓬々ぼうぼうとさした……色の白い……頬ぺたの赤い……黒い着物をダラシなく纏うた青年の姿……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
爺さんの畠打はたうちを見物している自分の姿を窓の外に幻覚した。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)