“文治”の読み方と例文
読み方割合
ぶんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔は村国の庄司しょうじと云って、その家の旧記によると、文治ぶんじ年中、義経よしつねと静御前とが吉野へ落ちた時、そこに逗留とうりゅうしていたことがあると云われる。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
明けて文治ぶんじ二年の一月末には、静も母も、鎌倉幕府の罪人として、安達あだちしんろう清経きよつねやしきに預けられていた。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有王ありおうが、故主の俊寛を尋ねて、都からはるばると九ごくに下り、そこの便船を求めて、硫黄商人の船に乗り、鬼界ヶ島へ来たのは、文治ぶんじ二年の如月半きさらぎなかばのことだった。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)