“ぶんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文治33.3%
文次22.2%
文事22.2%
文辞11.1%
分時5.6%
文二5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明けて文治ぶんじ二年の一月末には、静も母も、鎌倉幕府の罪人として、安達あだちしんろう清経きよつねやしきに預けられていた。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二の橋から迎えに来た船頭文次ぶんじの船に、漁師の伊太郎の手で引上げられたのは、ほんの煙草二三服の後でしたが、頸筋くびすじを深々と刺されて、もう虫の息になっていたというのです。
蓉岳ようがくも書画をよくし文事ぶんじもありて好事かうずものなればこれをきゝてひざをすゝめ、菓子は吾が家産かさんなり、ねりやうかんを近来のものといふ由来ゆらいしめし玉へといふ。
何気なくいてみると、そこらの茶店で、筆や紙を借りての走り書であろう。文辞ぶんじもそそくさと、是非お話ししたいことがある、待っています、九条村の渡舟わたしの前まで来て下さい。とある。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また此短針このたんしんと十とのあひだ半過なかばすぎて十はう近寄ちかより、長針ちやうしんすゝんで八ところきたればこれを十まへ二十分時ぶんじと云ふ。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
すなはその二十分時ぶんじとは長針ちやうしんの十二ところいたまで二十分時ぶんじあるとふことにて、いづれも長針ちやうしんは十二もとにし盤面ばんめんにある六十のてんかぞへて何時なんじ何分時なんぶんじふことをるべし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
それが前年に七十七の賀宴を両国りょうごく万八楼まんはちろうで催したのを名残なごりにして、今年亡人なきひとの数にったのである。跡は文化九年うまれで二十九歳になる文二ぶんじいだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)