“半過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかばす60.0%
なかばすぎ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また此短針このたんしんと十とのあひだ半過なかばすぎて十はう近寄ちかより、長針ちやうしんすゝんで八ところきたればこれを十まへ二十分時ぶんじと云ふ。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
毎日の曇天どんてん。十一月の半過なかばすぎ。しんとした根岸の里。湿った道の生垣いけがきつづき。自分はひとり、時雨しぐれを恐れる蝙蝠傘こうもりがさつえにして、落葉の多い車坂をあがった。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
江戸の家人に留別りゅうべつする絶句に、「此行不為鱸魚膾。擬把新詩補白華。」〔此ノ行鱸魚ノ膾ノためナラズ/新詩ヲリテ白華ヲ補ハンコトヲ擬ス〕と言ってあるから時節は秋の半過なかばすぎであろうか。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十二月の月ももう半過なかばすぎであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)