文辞ぶんじ)” の例文
道徳の旨を知らず、雕飾ちゅうしょく綴緝てっしゅうして、以て新奇となし、歯をかんし舌をして、以て簡古と為し、世において加益するところ無し。是を文辞ぶんじという。四者交々こもごもおこりて、聖人の学ほろぶ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何気なくいてみると、そこらの茶店で、筆や紙を借りての走り書であろう。文辞ぶんじもそそくさと、是非お話ししたいことがある、待っています、九条村の渡舟わたしの前まで来て下さい。とある。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)