此次このつぎ)” の例文
此次このつぎ座敷ざしきはきたなくつてせまうございますが、蒲団ふとんかはへたばかりでまだあかもたんときませんから、ゆつくりお休みなさいまし
ならひが出來できたれば此次このつぎにはふみきてせ給へと勿体もつたいない奉書ほうしよう半切はんきれを手遊おもちやくだされたことわすれはなさるまい
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼は此次このつぎちゝに逢ふときは、もう一歩いつぽあとへ引けない様に、自分の方をこしらえて置きたかつた。それで三千代と会見する前に、又ちゝから呼び出される事を深く恐れた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
パリス かなはいでならうか、此次このつぎ木曜日もくえうびには?
さりながらお寫眞しやしんあらば一まい形見かたみいたゞきたし此次このつぎ出京しゆつけうするころにははや立派りつぱ奧樣おくさまかもれず、それでもまたつてたまはるかとかほをのぞけば、ひざして正体せうたいもなし
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それではわたしもどります、亥之いのさんがかへつたらばよろしくいふていてくだされ、お父樣とつさんもお母樣つかさん御機嫌ごきげんよう、此次このつぎにはわらふてまゐりまするとて是非ぜひなさゝうにたちあがれば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
とりかへには寫眞しやしんをくれとねだる、此次このつぎ土曜日どようびくだされば御一處ごいつしよにうつしませうとてかへりかゝるきやくのみはめもせず、うしろにまはりて羽織はをりをきせながら、今日けふ失禮しつれいいたしました
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)