栽培さいばい)” の例文
これはもと人家じんか栽培さいばいしてあったものが、いつのまにかその球根が脱出して、ついに野生やせいになったもので、もとより日本の原産ではない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
大将「次は果樹整枝法、その六、たな仕立、これは日本においなし葡萄ぶどう等の栽培さいばいに際して行われるじゃ。棚をつくる。棚を。わかったか。十番。」
饑餓陣営:一幕 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
きみもおとうさんや、おかあさんがゆるされたら、ここへこないか。二人ふたりでいろいろなものを栽培さいばいして、愉快ゆかい生活せいかつしようよ。」と、少年しょうねんはいったのでした。
子供はばかでなかった (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼の庭園には多少の草花を栽培さいばいして置く。花の盛季さかりは、大抵農繁の季節に相当するので、悠々ゆうゆうと花見の案内する気にもなれず、無論見に来る者も無い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
なほ、珈琲こーひー椰子やし護謨樹ごむじゆ船材せんざいにする麻栗等ちーくなど非常ひじよう有用ゆうよう大抵たいていこのたい栽培さいばいすることが出來できます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ただ余が先生について得た最後の報知は、先生がとうとう学校をやめてしまって、市外の高台たかだいきょぼくしつつ、果樹の栽培さいばい余念よねんがないらしいという事であった。
わたしはまえに、お父さんがにおいあらせいとうの栽培さいばいをやっていたと言ったが、この花を作るのはわりあいに容易よういで、パリ近在きんざいの植木屋はこれで商売をする者が多かった。
フウトウの町では、日本の養蚕地やうさんちのやうに、農家の副業としてカイソンが栽培さいばいされてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
午後、杉山部落を辞し、一路バスで清水しみずに行き、三保付近の進んだ農業経営や久能くのう付近のいちご石垣いしがき栽培さいばいなど見学し、その夜は山岡鉄舟やんまおかてっしゅうにゆかりの深い鉄舟寺ですごすことにした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
銘々めい/\の城下に御藥園を作らせ、一と通りの藥草を栽培さいばいさせたばかりでなく、兵粮丸ひやうらうぐわんなどを研究させ、萬一の場合に備へましたが、江戸はさすがに將軍家の膝元で、音羽、大塚、白山などに
ニコツト大使の職を帯びて西班牙スペインに派遣せらるるや、フロリダ渡来の葉煙草を得て、その医療に効あるを知り、栽培さいばい大いに努めしかば、一時は仏人煙草を呼んでニコチアナと云ふに至りしとぞ。
屋根のあるヴェランダが一方に續き、幅の廣い歩道に沿うて、中央の地面が幾つもの小さな花壇に仕切られてあつた。この花壇は、生徒たちが栽培さいばいする庭園として割當わりあてられてゐるのであつた。
果樹が栽培さいばいされ、年々相当の収穫を挙げる農作地となったのである。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
この頃の農作物は、みんなこのようなやり方で栽培さいばいしています。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
スカシユリは、ふつうに栽培さいばいして花を咲かせていて、その花色には赤、黄、かば〔赤みをびた黄色〕などがある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
こういって、むらひとは、平地へいちといわず、山地さんちといわず、なしの栽培さいばいして、これを名産めいさんにしようとくわだてました。やがてこのむらは、なしの名産地めいさんちとなりました。
この頃の農作物は、みんなこのようなやり方で栽培さいばいしています。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
二人ふたりは、りんごじゅ手入ていれをしたり、栽培さいばいをしたりして、そこでしばらくいっしょにらすことになりました。二人ふたりのほかにも、いろいろなひとやとわれていました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
人家じんか栽培さいばいしている蔓草つるくさのアサガオは、ずっと後に牽牛子けんぎゅうしとして中国から来たもので、秋の七種ななくさ中のアサガオではけっしてないことを知っていなければならない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
けれど、それをはなおもってんでいっては、いけません。そして、まち近傍きんぼうには、人間にんげん栽培さいばいしている花園はなぞのや、いろいろの果樹園かじゅえんがあるものですから、そこへいっておやすみなさい。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)