“斜違”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はすか25.0%
はすかい18.8%
はすっか18.8%
はすっかい12.5%
すじかい6.3%
はすつか6.3%
はすつかひ6.3%
はすッかい6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うちのか、よそのか、かさなりたゝんだむねがなぞへに、次第低しだいびくに、溪流けいりうきしのぞんで、通廊下かよひらうかが、屋根やねながら、斜違はすかひにゆるのぼり、またきふりる。……
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その窓際の机に向って署名となると、是非ここが気に成るように斜違はすかいに立てました。——帳面がございます。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そいつだが、婦人が、あのを連れて、すっと通ると、むくりと脈を打ったように見えて、ころころと芝の上を斜違はすっかいに転がり出した。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あかりは水道尻のその瓦斯がすと、もう二ツ——一ツは、この二階から斜違はすっかいな、京町きょうまちの向う角の大きな青楼の三階の、真角まっかど一ツ目の小座敷の障子を二枚両方へ明放したうちに、青い、が
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その打囃うちはやす鳴物が、——向って、斜違すじかいの角を広々と黒塀で取廻わした片隅に、低い樹立こだちの松をれて、朱塗しゅぬりの堂の屋根が見える、稲荷様いなりさまと聞いた、境内に
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とき斜違はすつかひにづかりととほつて、二人ふたりをんなまへ會釋ゑしやくもなくぬつくとつ。トむらさきが、ト外套ぐわいたうわきしたで、俯目ふしめつたはどくらしい。——くれなゐしぼむ、萌黄もえぎくち
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
だんちるやうにりたときくろ狐格子きつねがうし背後うしろにして、をんな斜違はすつかひ其處そこつたが、足許あしもとに、やあのむくぢやらの三俵法師さんだらぼふしだ。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
斜違はすッかいにこれをながめて、前歯の金をニヤニヤと笑ったのは、総髪そうがみの大きな頭に、黒の中山高ちゅうやまたかを堅くめた、色の赤い、額に畝々うねうねと筋のある、頬骨の高い、大顔の役人風。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)