“打囃”の読み方と例文
読み方割合
うちはや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
興行あるごとに打囃うちはや鳴物なりものの音頼母たのもしく、野衾の恐れも薄らぐに、きて見れば、木戸のにぎわいさえあるを、内はいかにおもしろからむ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三河万歳のような簡単なものではなく、三味線太鼓笛などで打囃うちはやし、初めは滑稽なるものをやるが、そのあとは芝居がかったものをやる。顔は胡粉を塗り、木綿の衣裳を着けていた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
その打囃うちはやす鳴物が、——向って、斜違すじかいの角を広々と黒塀で取廻わした片隅に、低い樹立こだちの松をれて、朱塗しゅぬりの堂の屋根が見える、稲荷様いなりさまと聞いた、境内に
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)