“はすか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
斜交52.2%
斜違17.4%
斜向13.0%
13.0%
斜掛4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斜交はすかいの席に、この出来事を笑いながら見ていた、この地方の人らしい五十恰好かっこうの和服の男が、そう云いながらその缶を取って
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その空溝を隔てた、むぐらをそのまま斜違はすかいにおり藪垣やぶがきを、むこう裏からって、茂って、またたとえば、瑪瑙めのうで刻んだ、ささがにのようなスズメの蝋燭が見つかった。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「じゃあひとつ、肉屋を開いてみたらどんなものだろ。——屋敷の裏口は袋小路、そのとッつきに一軒、手ごろな家があいている。わしの隠居所とも斜向はすかいだしさ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
画には、大理石の表にその色絹やハイヤシンスや青磁色の壺がはすかひにつや/\してうるんで写つてゐた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
三四郎は無言で灯の下を見た。下には死骸しがいが半分ある。汽車は右の肩から乳の下を腰の上までみごとに引きちぎって、斜掛はすかけの胴を置き去りにして行ったのである。顔は無傷である。若い女だ。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)