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斜交
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はすか
ふりがな文庫
“
斜交
(
はすか
)” の例文
それはいい、そこまではいいんだが、やがてお松は酌をしながら、
斜交
(
はすか
)
いにこっちをにらんで、浮気をしちゃあいやよといった。
赤ひげ診療譚:04 三度目の正直
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
斜交
(
はすか
)
いの席に、この出来事を笑いながら見ていた、この地方の人らしい五十
恰好
(
かっこう
)
の和服の男が、そう云いながらその缶を取って
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「やっ……。これは」やがて
愕然
(
がくぜん
)
と気づいたのは、常に人々の出入りする表の門に、大きな丸太が二本、
斜交
(
はすか
)
いに打ちつけてあり、そこに、何やら
官
(
かみ
)
の高札らしいものが掲げてあった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
登の視線を感じたからだろう、登を
斜交
(
はすか
)
いにすばやく見て、さっと頬を染めながら会釈をし、南の口のほうへ小走りに去った。
赤ひげ診療譚:01 狂女の話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
染次姐さんの幽霊は上半身をくねらせ、こっちを
斜交
(
はすか
)
いに
睨
(
にら
)
み、そうしてなまめかしく
袂
(
たもと
)
で打つまねをした。
ゆうれい貸屋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
紀伊は含み笑いをし、
斜交
(
はすか
)
いに、広一郎を見あげた。彼は眩しそうに眼をそらした。しかし眼をそらしたとたんに、ひょいと天床を見あげ、その唇を
尖
(
とが
)
らせた。
女は同じ物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
その井戸から
斜交
(
はすか
)
いになった長屋の一軒、表にもう葉の黄色くなったなにかの鉢物を五つ六つ並べ、腰高障子に「忠」という字の書いてある家を伝七郎はおとずれた。
恋の伝七郎
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
女は
斜交
(
はすか
)
いに万三郎を
睨
(
にら
)
んだ。ひどく嬌めかしい睨みかたで、万三郎には眩しいくらいであった。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「そうね、御存じないのがあたりまえですわね」とおみやは
嬌
(
なま
)
めかしいしぐさで、裾前や衣紋を直しながら、
斜交
(
はすか
)
いに男を見た、「あたしあなたと同じ屋敷にいますの」
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
するといしは眼尻をさげ、唇をだらしなくあけてへへへと笑い、
斜交
(
はすか
)
いに保馬を見た。
いしが奢る
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
男は三之助と
斜交
(
はすか
)
いに坐った。それから
莨入
(
たばこいれ
)
と
燧袋
(
ひうちぶくろ
)
を出して、煙草を吸いつけた。
暴風雨の中
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
かよはあらわな胸を彼のほうへ向け、眼を細めて、
斜交
(
はすか
)
いにじっと見あげた。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「あたしも酔うわ」と、お豊はみだらな眼つきで、幹太郎を
斜交
(
はすか
)
いに見ながら云った、「酔ってあんたを困らしてあげるわ、今夜こそあんたを困らしてあげる、いいこと、覚悟してちょうだい」
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
女は
斜交
(
はすか
)
いにこっちを見あげた。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
斜
常用漢字
中学
部首:⽃
11画
交
常用漢字
小2
部首:⼇
6画
“斜”で始まる語句
斜
斜面
斜向
斜違
斜視
斜子
斜谷
斜陽
斜上
斜後