“斜交”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はすか92.3%
はすっか7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはいい、そこまではいいんだが、やがてお松は酌をしながら、斜交はすかいにこっちをにらんで、浮気をしちゃあいやよといった。
斜交はすかいの席に、この出来事を笑いながら見ていた、この地方の人らしい五十恰好かっこうの和服の男が、そう云いながらその缶を取って
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この途端にさっまぶたを赤うしたが、へッついの前を横ッちょに、かたかたと下駄の音で、亭主の膝を斜交はすっかいに、帳場の銭箱ぜにばこへがっちりと手を入れる。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
呼吸いきかず、続けざまに急込せきこんだ、自分の声に、町の中に、ぬい、と立って、杖を脚許あしもと斜交はすっかいに突張つッぱりながら、目を白く仰向あおむいて、月に小鼻を照らされた流しの按摩が、呼ばれたものと心得て
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)