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揉
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もま
ふりがな文庫
“
揉
(
もま
)” の例文
せしが縁と成て其後
毎夜
(
まいよ
)
呼込では
揉
(
もま
)
せけるに
最
(
いと
)
上手なれば政太夫も
至極
(
しごく
)
に歡び療治をさせける處城富は
稽古
(
けいこ
)
を聞感に
妙
(
たへ
)
て居る樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
しばらく
唖然
(
あぜん
)
と突っ立っていたぼくは、折から身体を
押
(
お
)
して行く銀座の
人混
(
ひとご
)
みに
揉
(
もま
)
れ、段々、酔いが覚めて白々しい気持になるのでした。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
御兄さんの乗って居らッしゃる
列車
(
くるま
)
を探したんですもの、人に
揉
(
もま
)
れ揉れて押除けられたり、突飛ばされたりしながら。
昇降場
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
世間に言う
姦婦
(
かんぷ
)
とは多くは斯る醜界に出入し他の醜風に
揉
(
もま
)
れたる者にして、其姦
固
(
もと
)
より賤しむ可しと雖も、之を養成したる由来は家風に在りと言わざるを得ず。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ヂュリ
何
(
なん
)
で
予
(
わし
)
に
氣
(
き
)
を
揉
(
もま
)
すのぢゃ?
其樣
(
そのやう
)
な
怖
(
おそろ
)
しい
唸
(
うな
)
り
聲
(
ごゑ
)
は
地獄
(
ぢごく
)
でなうては
聞
(
き
)
かれぬ
筈
(
はず
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
雨にも打たれ風にも
揉
(
もま
)
れ、往時を想うて泣き今に当って苦しみ、そして五年の
歳月
(
としつき
)
は
澱
(
よど
)
みながらも絶ず流れて遂にこの今の
泡
(
あわ
)
の
塊
(
かたまり
)
のような軽石のような人間を作り
上
(
あげ
)
たのである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
然し内の浜路は困る、信乃にばかり気を
揉
(
もま
)
して、余り憎いな、そでない
為方
(
しかた
)
だ。これから手紙を書いて思ふさま言つて
遣
(
や
)
らうか。憎いは憎いけれど病気ではあるし、病人に心配させるのも
可哀
(
かあい
)
さうだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
旗と、人と、
体臭
(
たいしゅう
)
と、
汗
(
あせ
)
に、
揉
(
もま
)
れ揉れているうち、ふと、ぼくは狂的な笑いの
発作
(
ほっさ
)
を、
我慢
(
がまん
)
している自分に気づきました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
揉
(
もま
)
せ
不幸
(
ふかう
)
の上に
大不幸
(
だいふかう
)
と
異見
(
いけん
)
らしくも言散しサア
何處
(
いづこ
)
へなり勝手に行と
表
(
おもて
)
の方へ
突出
(
つきいだ
)
し
泣倒
(
なきたふ
)
れたる千太郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼は
危
(
あやふ
)
きを
拯
(
すく
)
はんとする如く
犇
(
ひし
)
と宮に取着きて
匂滴
(
にほひこぼ
)
るる
頸元
(
えりもと
)
に
沸
(
に
)
ゆる涙を
濺
(
そそ
)
ぎつつ、
蘆
(
あし
)
の枯葉の風に
揉
(
もま
)
るるやうに身を
顫
(
ふるは
)
せり。宮も離れじと
抱緊
(
いだきし
)
めて
諸共
(
もろとも
)
に顫ひつつ、貫一が
臂
(
ひぢ
)
を
咬
(
か
)
みて
咽泣
(
むせびなき
)
に泣けり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
揉
(
もま
)
せ呉んと一同にて
仕組
(
しくみ
)
しことゆゑ千太郎の云ふ事を少しも
聞入
(
きゝいれ
)
ず御養父が
若
(
もし
)
分
(
わか
)
らぬ
叱言
(
こごと
)
を言れなば仲間一同にて
引受
(
ひきうけ
)
貴樣
(
おまへ
)
に
御迷惑
(
ごめいわく
)
は
懸
(
かけ
)
まじ一年に
唯
(
たゞ
)
一度の參會故夫を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
揉
漢検1級
部首:⼿
12画
“揉”を含む語句
揉合
揉上
揉療治
揉手
一揉
揉烏帽子
錐揉
揉事
揉苦茶
揉込
揉消
大揉
揉立
揉潰
内輪揉
押揉
揉出
揉抜
揉落
揉殺
...