“咽泣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むせびなき50.0%
むせびな50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けしからぬ女かな、といかりの余に手暴てあら捩放ねぢはなせば、なほからくもすがれるままにおもて擦付すりつけて咽泣むせびなきに泣くなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そのまま、拝むように一礼すると、又も咽泣むせびなきの声が改まった。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
といいかけて咽泣むせびなき、懐より桃色の絹の手巾ハンケチをば取り出でつつ目をぬぐいしを膝にのして、うらめしげにみまもりぬ。
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お松が咽泣むせびなきをしてしまいました。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)