トップ
>
匂滴
ふりがな文庫
“匂滴”の読み方と例文
読み方
割合
にほひこぼ
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にほひこぼ
(逆引き)
打霞
(
うちかす
)
みたる空ながら、月の色の
匂滴
(
にほひこぼ
)
るるやうにして、
微白
(
ほのじろ
)
き海は
縹渺
(
ひようびよう
)
として限を知らず、
譬
(
たと
)
へば無邪気なる夢を敷けるに似たり。寄せては返す波の音も
眠
(
ねむ
)
げに怠りて、吹来る風は人を酔はしめんとす。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
彼は
危
(
あやふ
)
きを
拯
(
すく
)
はんとする如く
犇
(
ひし
)
と宮に取着きて
匂滴
(
にほひこぼ
)
るる
頸元
(
えりもと
)
に
沸
(
に
)
ゆる涙を
濺
(
そそ
)
ぎつつ、
蘆
(
あし
)
の枯葉の風に
揉
(
もま
)
るるやうに身を
顫
(
ふるは
)
せり。宮も離れじと
抱緊
(
いだきし
)
めて
諸共
(
もろとも
)
に顫ひつつ、貫一が
臂
(
ひぢ
)
を
咬
(
か
)
みて
咽泣
(
むせびなき
)
に泣けり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
匂滴(にほひこぼ)の例文をもっと
(1作品)
見る
匂
常用漢字
中学
部首:⼓
4画
滴
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
“匂”で始まる語句
匂
匂宮
匂袋
匂香
匂阿羅世伊止宇
匂坂
匂油
匂足
匂零
匂頻