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こゝろゑ
墓塲の
掃除に
男衆の
手を
助くるまで
働けば、
和尚さま
經濟より
割出しての
御不憫かゝり、
年は二十から
違うて
見ともなき
事は
女も
心得ながら
文久錢とも
云ふべき
錢を
呑んだのです、
恰度私も
其節其塲に
居りましたが、
何も
心得ませんから
唯慌てる
計り、
何か
振舞のあツた
時ですから、
大勢人も
居りましたが、
何れも
青くなり
女ならぬお
客樣は
手前店へお
出かけを
願ひまするとも
言ふにかたからん、
世は
御方便や
商買がらを
心得て
口取り
燒肴とあつらへに
來る
田舍ものもあらざりき、お
力といふは
此家の一
枚看板
法師を
木のはしと
心得たる
目よりは、そゞろに
腥く
覺ゆるぞかし、
龍華寺の
大和尚身代と
共に
肥へ
太りたる
腹なり
如何にも
美事に、
色つやの
好きこと
如何なる
賞め
言葉を
參らせたらばよかるべき