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御目
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おんめ
ふりがな文庫
“
御目
(
おんめ
)” の例文
「大塔宮様の
御目
(
おんめ
)
にかかり、許すとのお言葉うけたまわるまでは、死なぬぞ死なぬぞ! 死なぬぞ死なぬぞ!」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
遠くの
掛軸
(
かけじく
)
を指し、高い
処
(
ところ
)
の仏体を示すのは、とにかく、目前に
近々
(
ちかぢか
)
と拝まるる、
観音勢至
(
かんおんせいし
)
の
金像
(
きんぞう
)
を説明すると言って、
御目
(
おんめ
)
、眉の前へ、今にも触れそうに
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何の
因縁
(
いんねん
)
にてか、再びかかる処にて
御目
(
おんめ
)
にはかかりたるぞ、これも
良人
(
おっと
)
や小供の引き合せにて私の罪を
悔
(
く
)
いさせ、あなた様に先年の
御礼
(
おんれい
)
を申し上げよとの事ならん。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「
御目
(
おんめ
)
にかかるは今がはじめて。これは大内
平太
(
へいだ
)
とて元は北畠の手の者じゃ。秩父刀禰とはかねてより陣中でしたしゅうした甲斐に、申し残されたことがあって……」
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
久
(
ひさし
)
う
御目
(
おんめ
)
もじ致さず
候中
(
さふらふうち
)
に、別の人のやうに
総
(
すべ
)
て
御変
(
おんかは
)
り
被成
(
なされ
)
候も、
私
(
わたくし
)
には
何
(
なに
)
とやら悲く、又
殊
(
こと
)
に御顔の
羸
(
やつれ
)
、御血色の悪さも
一方
(
ひとかた
)
ならず
被為居候
(
ゐらせられさふらふ
)
は、
如何
(
いか
)
なる
御疾
(
おんわづらひ
)
に候や
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
書きながすはかなき歌も
清
(
きよ
)
らなる
御目
(
おんめ
)
に入るをほこりとぞせし
大塚楠緒子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
かく語りし時、
彼
(
か
)
の君の
御目
(
おんめ
)
にも光る露の見え申し
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
若葉して
御目
(
おんめ
)
の
雫
(
しづく
)
ぬぐはゞや 芭蕉
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
もはや最後も遠からず覚え
候
(
そうろう
)
まま
一筆
(
ひとふで
)
残しあげ参らせ候
今生
(
こんじょう
)
にては
御目
(
おんめ
)
もじの
節
(
ふし
)
もなきことと存じおり候ところ天の
御憐
(
おんあわれ
)
みにて先日は不慮の
御
(
おん
)
目もじ申しあげうれしくうれしくしかし汽車の内のこととて何も心に任せ申さず誠に誠に
御
(
おん
)
残り多く存じ上げ参らせ候
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
然樣に御座候と答ふるに
然
(
さ
)
らば御主人仁左衞門殿へ
御目
(
おんめ
)
に
懸
(
かゝ
)
りたし
仰
(
おほ
)
せ入られ下さるべしと言入しかば仁左衞門何心なく
立出
(
たちいで
)
見
(
み
)
るに以前の三吉なれば
惡
(
わる
)
い
奴
(
やつ
)
が來りしと思へども
詮方
(
せんかた
)
なく先一間へ連行其方は何故
尋
(
たづ
)
ね來りしやと申に三吉は
面目
(
めんぼく
)
無氣
(
なげ
)
に私し事
爲
(
する
)
事なす事手違ひになりて誠に難澁仕つり今は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「はて、
面妖
(
めんよう
)
な。
只事
(
ただごと
)
でない。」と家令を先に敷居越し、恐る恐る
襖
(
ふすま
)
を開きて、御容顔を見奉れば、徹夜の
御目
(
おんめ
)
落窪
(
おちくぼ
)
みて、
御衣服
(
おめしもの
)
は泥まぶれ、激しき
御怒
(
おいかり
)
の気色
顕
(
あらわ
)
れたり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
十年越し思ひに思ひまゐらせ候事何一つも口には出ず、あれまでには様々の覚悟も致し、また
心苦
(
こころぐるし
)
き
御目
(
おんめ
)
もじの恥をも忍び、女の身にてはやうやうの思にて参じ
候効
(
さふらふかひ
)
も無く
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
背に腹は
換
(
か
)
えられず、つい道ならぬ欲に迷いしために、
忽
(
たちま
)
ち
覿面
(
てきめん
)
の
天罰
(
てんばつ
)
受けて、かくも見苦しき有様となり、
御目
(
おんめ
)
にかかりしことの恥かしさよと、
生体
(
しょうたい
)
なきまで泣き沈み、
御恵
(
おんめぐ
)
みに
与
(
あずか
)
りし時は
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
さまざまに
諦
(
あきら
)
め
申候
(
まをしさふら
)
へども、此の一事は
迚
(
とて
)
も思絶ち難く候へば、
私
(
わたくし
)
相果
(
あひは
)
て
候迄
(
さふらふまで
)
には是非々々一度、如何に致候ても
推
(
お
)
して
御目
(
おんめ
)
もじ相願ひ
可申
(
まをすべく
)
と、此頃は
唯其事
(
ただそのこと
)
のみ一心に
考居
(
かんがへを
)
り
申候
(
まをしさふらふ
)
。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
御目
(
おんめ
)
を赤く
染
(
そめ
)
たまえば、老婆も
貰泣
(
もらいなき
)
する処へ、三吉会釈も無くずッと入り
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“御目”で始まる語句
御目見
御目出度
御目通
御目附
御目出
御目付
御目覚
御目見医
御目醒
御目守