役所やくしょ)” の例文
かれは、東京とうきょうへきてから、ある素人家しろうとやの二かい間借まがりをしました。そして、昼間ひるま役所やくしょへつとめて、よるは、夜学やがくかよったのであります。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
町のものもみんなわらいました。署長もすっかりおこってしまいある朝役所やくしょへ出るとすぐいきなりバキチをび出してもうわたしたといます。
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
さいわいなことに、にいさんが、役所やくしょ用事ようじ長崎ながさきへでかけることになったので、諭吉ゆきちもいっしょにいくことになりました。
隣家となりや秀夫ひでおくんのおとうさんは、お役所やくしょやすに、そと子供こどもたちといっしょにたこをげて、愉快ゆかいそうだったのです。
北風にたこは上がる (新字新仮名) / 小川未明(著)
「それでは、まあ、せっかくならいたいということですから、毎日まいにちあさはやくおいでください。役所やくしょへでかけるまえに、おしえてあげましょう。」
晩方ばんがた、おとうさんが、役所やくしょからかえってこられると、おかあさんは、よっちゃんが、針箱はりばこをふみだいにして、時計とけいながはりをまわしたはなしをいたしました。
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
こんなことを、こまごまとかいて、それをねえさんが清書せいしょをし、おかあさんが、つえをついて、とぼとぼと役所やくしょまであるいていってさしだしました。
このひとけば、役所やくしょとどけのことも、また書画しょが鑑定かんていも、ちょっとした法律上ほうりつじょうのこともわかりましたので、むらうち物識ものしりということになっていました。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
薪炭屋しんたんや勇蔵ゆうぞうは、いよいよ昼間ひるま役所やくしょ給仕きゅうじつとめて、よるは、勉強べんきょうをするため、学校がっこうへいくことになりました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なるほどな、むりのないはなしだ。一ぴききりではさびしかろう。ここにすこしのあいだっていらっしゃい。」と、いって、お役所やくしょなかにはいっていきました。
正ちゃんとおかいこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたし蚕糸試験所さんししけんじょへいっておねがいして、一ぴきもらってきてあげるわ。あそこは、かいこや生糸きいとのことをしらべているお役所やくしょだから、かいこがかってあるとおもうわ。
正ちゃんとおかいこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゆうちゃんは、役所やくしょからおかえりになった、おとうさんのくびったまにすがりついてねだりました。
青い石とメダル (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、龍夫たつおといっしょにってながめた、はしほうへいこうとしました。ちょうど役所やくしょ退けごろで、あめなか人々ひとびと往来おうらいしています。しかし老人ろうじんかおは、たいていくもっていました。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おとうさんが、お役所やくしょからかえったらきく。」
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)