對面たいめん)” の例文
新字:対面
よそほひ諸司代屋敷へおもむきしかば牧野丹波守殿對面たいめん有て身分より御證據しようこの品の拜見もありしに全く相違なしと見屆みとゞけ京都よりも又此段を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いまとほからず橄欖島かんらんたうのほとりで櫻木大佐さくらぎたいさ對面たいめんし、それより本艦ほんかん」と櫻木大佐さくらぎたいさ電光艇でんくわうていとが舳艫じくろあひならんで颯々さつ/\たる海風かいふう帝國軍艦旗ていこくぐんかんきひるがへしつゝやが
あそばすまじきものならず御最愛ごさいあいのお一人娘ひとりごとて八重やへ何分なにぶんたのむぞと嚴格むづかし大旦那おほだんなさまさへ我身わがみ風情ふぜいおほせらるゝは御大事おだいじさのあまりなるべしかれにつけこれにつけづかはしきはひとことりし對面たいめんとき此處こゝ居給ゐたまふとはおもひがけず郷里きやうりのことは
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
よび右の話をなしたるに上方の衆は關東者とちがねんいれ候へば物をかたくする心ならんとて松葉屋桐屋共に立出たちいで對面たいめんに及びしかば大金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
天涯てんがい萬里ばんりこの帝國軍艦ていこくぐんかん艦上かんじやうにて、昔馴染むかしなじみ水兵等すいへいら對面たいめんしたものとえる。
あづけ置て立出たちいでしが其後一向に歸り來らず然に昨年祖母ばば病死びやうしし殘るは私し一人と成りせめては今一度對面たいめんし度と存ず夫故に伊勢參宮より故郷こきやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ことわたくし櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさとは面識めんしき間柄あひだがらで、數年すねんぜんことわたくしがまだ今回こんくわい漫遊まんゆうのぼらぬ以前いぜん、あるなつ北海道旅行ほくかいだうりよかうくわだてたとき横濱よこはまから凾館はこだておもむ滊船きせんなかで、はからずも大佐たいさ對面たいめんしたことがある。