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取交
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とりかわ
ふりがな文庫
“
取交
(
とりかわ
)” の例文
殿様も
贔屓
(
ひいき
)
の孝助だから上げましょうと相談が出来まして、相川は帰りましたのですよ、そうして、今日は相川で結納の
取交
(
とりかわ
)
せになるのですとさ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
少くとも彼等が
取交
(
とりかわ
)
していた会話や、僕が綿貫検事から聞出した所によって想像すれば、捜索の結果彼等の
蒐集
(
しゅうしゅう
)
し得た事実は
左
(
さ
)
の諸点に尽きていた。
悪霊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大門
(
おおもん
)
を入って、
道筋
(
どうすじ
)
を左に曲ろうとすると、ふいと向うからやって来て、おたがいに
面
(
かお
)
を見合せたのは、昨夜、一ぜん飯屋で杯を
取交
(
とりかわ
)
した小間物屋です。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
クララとシューマンとの純潔な情熱は、
取交
(
とりかわ
)
した手紙や、今に残る幾多の文献によって想像することが出来る。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
と国貞は鶴屋の
主人
(
あるじ
)
と
差向
(
さしむか
)
って
頻
(
しきり
)
に杯を
取交
(
とりかわ
)
していた時、行き
交
(
ちが
)
う
一艘
(
いっそう
)
の屋根船の中から
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
その手と手を
取交
(
とりかわ
)
すには及ばずとも、
傍
(
そば
)
につき
添
(
そ
)
って、朝夕の
話対手
(
はなしあいて
)
、
蕈
(
きのこ
)
の汁でご
膳
(
ぜん
)
を食べたり、
私
(
わし
)
が
榾
(
ほだ
)
を
焚
(
た
)
いて、
婦人
(
おんな
)
が
鍋
(
なべ
)
をかけて、
私
(
わし
)
が
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
を拾って、
婦人
(
おんな
)
が皮を
剥
(
む
)
いて
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、私達は暫く、いつもの様な議論とも、世間話ともつかぬものを
取交
(
とりかわ
)
すのでした。が、やがて、私はそんな
暢気
(
のんき
)
な会話に耐え切れなくなりました。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
小間物屋は七兵衛と
一献
(
いっこん
)
を
取交
(
とりかわ
)
して出て行ってしまったあとで、七兵衛はようやく飯を食いはじめながら
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
惚
(
のろ
)
けをいうようだが互に書附まで
取交
(
とりかわ
)
して、私は決して他の客へは出ないから
交際
(
つきあい
)
でも他へ
登
(
あが
)
ってくれるなと云うから、己も他へは登ったことはありゃアしない
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あゝすれば
宜
(
よ
)
いとか御腹蔵なく仰せ聞けられて、何うか結納
取交
(
とりかわ
)
せの所を何分にも御承引下されたい訳で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「御別家様、まず以て
滞
(
とどこお
)
りなく運びましてお
慶
(
めで
)
とう存じまする。
御結納
(
ごゆいのう
)
はこの暮のうちに日を
択
(
えら
)
んでお
取交
(
とりかわ
)
しなさいますように。お婚礼は来春になりまして花々しく」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一渡り
悔
(
くや
)
みの
挨拶
(
あいさつ
)
が
取交
(
とりかわ
)
されてから、庄太郎はこんな風に切り出すのであった。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と
差出
(
さしいだ
)
すを新三郎が手に
取上
(
とりあ
)
げて見ますれば、飯島の娘と夢のうちにて
取交
(
とりかわ
)
した、秋野に虫の模様の付いた香箱の蓋ばかりだから、ハッとばかりに
奇異
(
きたい
)
の
想
(
おもい
)
を致し
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
司法主任と刑事とが、不気味さをまぎらす様に、そんな会話を
取交
(
とりかわ
)
していた。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
起請まで
取交
(
とりかわ
)
して心中を仕ようとは思いません、実に憎い奴とは思いながら、誠に不憫な事をして、お前の心になって見れば、立腹する
廉
(
かど
)
はない、お前には誠に気の毒で
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こんな風の会話を
取交
(
とりかわ
)
したあとで、六郎氏の殺人犯人が大江春泥の平田一郎に相違ないこと、彼がこの次には静子をも殺害しようと企らんでいることを、静子と私とが同道で警察に申出で
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
殿様がお承知の上孝助殿を
聟
(
むこ
)
にとる事に極って、
明日
(
あす
)
は殿様お立合の上で結納
取交
(
とりかわ
)
せになると云いますと、娘は
落涙
(
らくるい
)
をして悦びました、と云うと浮気の様ですが、そうではない
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
若い私達は、子供が指切りをする様な真似をして、幼い贈物を、
取交
(
とりかわ
)
したものである。私は一ヶ月の給料をはたいて、初代の生れ月に相当する、電気石をはめた指環を
買求
(
かいもと
)
めて、彼女に贈った。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
武田の重二郎が当家へ養子に来てくれる様に
疾
(
と
)
うから話はして置いたが、
漸
(
ようや
)
く今日話が
調
(
とゝの
)
ったからお母様と相談して、善は急げで結納の
取交
(
とりかわ
)
せをしたいが、
媒妁人
(
なこうど
)
は高橋を
以
(
もっ
)
てする積りで
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
仮令
(
たとえ
)
浪人者でも、一人の娘を妾にはせん、婚礼の式は正しゅうしなければならん、お前の先生は嫁の貰いようを御存じないか、見合いも致さず、
結納
(
ゆいのう
)
も
取交
(
とりかわ
)
さず、媒妁も入れなければ婚姻にはならん
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
予
(
かね
)
てこの浦賀に於ても雷名轟く処の石井氏の
妹御
(
いもとご
)
、願っても是れは出来ん処をお
母
(
っか
)
さまもお妹御も御得心で誠に有難いことで、大夫も
殊無
(
ことの
)
うお喜びでございます、どうか結納の
取交
(
とりかわ
)
せを致そうとして
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
交
常用漢字
小2
部首:⼇
6画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取做
取着
取付