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げぼく
ふりがな文庫
“
下僕
(
げぼく
)” の例文
依
(
よ
)
って十人の
下僕
(
げぼく
)
を
育
(
やしな
)
うことあたわず。これを省きて漸くその日その日を過すのみに至る。これ武家の禄法を察知する一端というべし。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
ヘイライとは、
雑色
(
ぞうしき
)
(
下僕
(
げぼく
)
・
小者
(
こもの
)
)たちが
被
(
かぶ
)
っている
平折
(
ひらおり
)
の粗末な
烏帽子
(
えぼし
)
をいうのである。“
平礼
(
へいらい
)
”と文字では書く。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いろ/\の
厚
(
あつ
)
き
待遇
(
もてなし
)
を
受
(
う
)
けた
後
(
のち
)
、
夜
(
よる
)
の八
時
(
じ
)
頃
(
ごろ
)
になると、
當家
(
たうけ
)
の
番頭
(
ばんとう
)
手代
(
てだい
)
をはじめ
下婢
(
かひ
)
下僕
(
げぼく
)
に
至
(
いた
)
るまで、
一同
(
いちどう
)
が
集
(
あつま
)
つて
送別
(
そうべつ
)
の
催
(
もようし
)
をする
相
(
さう
)
で、
私
(
わたくし
)
も
招
(
まね
)
かれて
其
(
その
)
席
(
せき
)
へ
連
(
つら
)
なつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
下僕
(
げぼく
)
をはじめ家人らは、
先刻
(
さっき
)
戸締りを済まして、今はもう
銘々
(
めいめい
)
の部屋へ
退
(
さが
)
ったあと。武家屋敷は夜が早い。今ごろ、この玄蕃の座敷の近くを、人の歩くはずはないのだ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
その事件はセライ・アムチーの住んで居った家の前大蔵大臣及び大臣の官邸に在る老尼僧、それからその
下僕
(
げぼく
)
の大臣に最も親しくして居った者一人が
捉
(
つかま
)
って下獄された。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
いまはもう二人の忠義な
下僕
(
げぼく
)
になりすまして、納屋へ食事を持ちはこぶやら、
蠅
(
はえ
)
を追うやら、
櫛
(
くし
)
でお蘭のおくれ毛を
掻
(
か
)
き上げてやるやら、何かと要らないお手伝いをして
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そうした夫婦の会話は女中や
下僕
(
げぼく
)
にはもちろんのこと、子供たちにさえもよく解らなかった。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
彼は二十九歳になるがまだ妻を
娶
(
めと
)
らない。両親は亡く、古くからいる
家扶
(
かふ
)
、
下僕
(
げぼく
)
らとくらしながら、いつとなく
側女
(
そばめ
)
のような者を引入れ、子供まであるという噂も伝わっていた。
改訂御定法
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
御者
(
ぎょしゃ
)
と
下僕
(
げぼく
)
と
先乗
(
さきの
)
りが、——そうです、先乗りまでがいたんですよ——みんな、金の冠をかぶって、ひかえていました。王子と王女は、ゲルダをたすけて馬車に乗せてくれました。
雪の女王:――七つのお話からできている物語――
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「おお神様、あなたの哀れな
下僕
(
げぼく
)
に
恵
(
めぐ
)
みをお
垂
(
た
)
れ下さいまし」
空気男
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
時に正徳四年
冬
(
ふゆ
)
十二月義士十三
回忌
(
くわいき
)
の時に當り庄左衞門は
下僕
(
げぼく
)
の爲に切殺されしは
然
(
しか
)
も大石より與へられし則光の刀なりと小山田が
不義
(
ふぎ
)
天
(
てん
)
奚
(
なん
)
ぞ
恕
(
ゆる
)
し給はんや又直助は御尋ね者となり近き頃まで諸所の關所に直助が
人相書
(
にんさうがき
)
有
(
あ
)
りしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
婢
(
ひ
)
下僕
(
げぼく
)
走り出迎へ花の荘
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
一方ではかの
下僕
(
げぼく
)
出来六
(
できろく
)
をここへ追い込み、贋金作りの闇七にも必要な位置を与えた。——かの
下松
(
さげまつ
)
における成木持助の出現のごとく、ここでもまた彼は重要な役割を果たすに違いない。
三悪人物語:忍術千一夜 第二話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ただひとりだけ、
藤枝
(
ふじえだ
)
の在から奉公に来ていた
下僕
(
げぼく
)
の
六兵衛
(
ろくべえ
)
が、目付役とともに島田の
宿
(
しゅく
)
まで送ってきた。かれは美濃までの供をねがってきかなかったけれど、みよはかたく拒んでゆるさなかった。
日本婦道記:箭竹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“下僕”の意味
《名詞》
男性の召使い。下男。
(出典:Wiktionary)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
僕
常用漢字
中学
部首:⼈
14画
“下”で始まる語句
下
下手
下駄
下手人
下谷
下婢
下総
下司
下野
下流