“てんがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天蓋71.0%
天涯19.4%
天外4.3%
天界2.2%
天葢1.1%
天崕1.1%
碾磑1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また三世勝三郎の蓮生院れんしょういんが三年忌には経箱きょうばこ六個経本いり男女名取中、十三年忌には袈裟けさ一領家元、天蓋てんがい一箇男女名取中の寄附があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そういうものが天涯てんがいからくれば、気象観測の上にも異常数値が報告されるはずである。すくなくとも、つなみは起こるであろう。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
三十人もあったろうと思われる甲冑かっちゅう武士ぶしが、なにも知らずにいるところへ、なにもいわずに、ズラリと槍の尖をそろえてきたのだから、きも天外てんがいに吹ッとんでいる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何もかも——さびを帯びた金色こんじきの仏壇、生気の無いはす造花つくりばな、人の空想を誘ふやうな天界てんがい女人によにんの壁にかれた形像かたち、すべてそれらのものは過去すぎさつた時代の光華ひかり衰頽おとろへとを語るのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
形式的けいしきてき顏剃かほそりんでからふたくぎけられた。荒繩あらなはが十文字もんじけられた。晒木綿さらしもめんのこつた半反はんだんでそれがぐる/\とかれた。をけにはさら天葢てんがいせられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
天葢てんがいというても兩端りやうたんわらびのやうにまかれたせま松板まついたを二まいあはせたまでのものにすぎない簡單かんたんなものである。すゝけたかべにはれもふるぼけたあか曼荼羅まんだら大幅おほふくかざりのやうにけられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
富嶽駿河の国に崛起くつきせしといふ朝、彼は幾億万里の天崕てんがいよりその山巓さんてんに急げり、而して富嶽の威容を愛するが故に、その殿居にとゞまりみて、遂にた去らず。
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
その臼はすべて手杵てぎねであった(碾磑てんがいの輸入はかなり古いけれども、その用途は薬品香料のごとき、微細なものに限られていたようである)
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)