“ごく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゴク
語句割合
70.1%
10.4%
6.6%
6.2%
2.8%
1.9%
五区0.9%
五句0.5%
御供0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飯「おれほかたのしみはなく釣がごく好きで、番がこむから、たまには好きな釣ぐらいはしなければならない、それをめてくれては困るな」
その姿が怠け者と見え、腑がいなく思えるのであろう、何かで激語になると「この、ごくつぶしめ」とぼくを呶鳴りつけたりした。
かれよるになつてもあかりをもけず、よもすがらねむらず、いまにも自分じぶん捕縛ほばくされ、ごくつながれはせぬかとたゞ其計そればかりをおもなやんでゐるのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
百万ごくの城下町に、いかにもふさわしい漬け物であって、それぞれ自分の家のかぶらずしを、自慢にしたものである。
かぶらずし (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
すべての外国人に対して日本人に好感情を持たしめようとつとめられる博士は、相変らず食卓の談話に英独仏の三ごく語を使ひ分けて有らゆる愛嬌あいけう振撤ふりまかれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「それは易々やすやすとできましょう。ただし、先にご当家から呂布へ与えると約束した兵糧五万ごく、金銀一万両、馬、緞子どんすなどの品々を、きれいにくれてやる必要がありますが」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
歩いてうちいつか浅草公園の裏手うらてへ出た。細いとほりの片側かたがはには深いどぶがあつて、それを越した鉄柵てつさくむかうには、処々ところ/″\冬枯ふゆがれして立つ大木たいぼくしたに、五区ごく揚弓店やうきゆうてんきたならしい裏手うらてがつゞいて見える。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
もちろん、かういふ音數おんすうおほ片歌かたうたも、三句さんくから出來できてゐるのだといふことをわすれて、五句ごくになつたところからも、短歌たんかは、出來できるのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
姫神ひめがみ——明神は女体にまします——夕餉ゆうげの料に、思召しがあるのであろう、とまことに、平和な、安易な、しかも極めて奇特なことばが一致して、裸体の白い娘でない、御供ごくを残してかえったのである。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)