“くわいさう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
回想55.6%
囘想11.1%
懷想11.1%
回漕11.1%
廻漕11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『イヤそう眞面目まじめはれてはこまる。ぼく小兒こどもとき回想くわいさうして當時たうじ學校がくかうなつかしくおもふだけの意味いみつたのです』とハーバードはつみのない微笑びせううかべて言譯いひわけした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ことに自分が過去の経歴を囘想くわいさうすれば、蘿月らげつ長吉ちやうきちの心のうちは問はずとも底の底まであきらかに推察すゐさつされる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「へーえ、役者になりたい。」いぶかもなく蘿月らげつは七ツ八ツのころによく三味線しやみせん弄物おもちやにした長吉ちやうきち生立おひたちを囘想くわいさうした。「当人たうにんがたつてと望むなら仕方しかたのない話だが………困つたものだ。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
それから自分じぶん學校時代がくかうじだいによく進撃しんげきしたやぶそばや梅月ばいげつことや、其他そのほか樣々さま/″\こと懷想くわいさうして、つばさあらばんでもきたいまで日本につぽんこひしくなつたこと度々たび/\あつたが
わたくしごと現在げんざいそのなんのぞんで、弦月丸げんげつまる悲慘ひさんなる最後さいごぐるまで、その甲板かんぱんのこつてつたは、今更いまさらその始終しじゆう懷想くわいさうしても彌立よだほどで、とてもくわしいこと述立のべたてるにしのびぬが
それから幕府の命令で江戸に米を回漕くわいさうして、京都へらない。それをも不公平だと思つた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ことに去年から与力内山を使つて東町奉行跡部あとべつてゐる為事しごとが気に食はぬ。幕命ばくめいによつて江戸へ米を廻漕くわいさうするのは好い。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)