“くぎり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
句切28.6%
区画14.3%
区劃14.3%
7.1%
区切7.1%
区割7.1%
區切7.1%
區劃7.1%
句読7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一字一字の間にわざと長い句切くぎりを置いて読み上げる小学二年生の頓狂とんきょうな声を、いつもながらおかしく聞いている津田の頭の上で、今度は柱時計がボンボンと鳴った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
にしろ人間界にんげんかいほうではあさあさよるよるとちゃんと区画くぎりをつけて仕事しごとをしてるのでございますから……。
磐面ばんめんにははなんだ、大輪だいりんすみれ鼓草たんぽゝとが、陽炎かげらふかゞやなかに、鼓草たんぽゝく、すみれうすく、うつくしくいろわかつて、十二輪じふにりん十二輪じふにりん二十四輪にじふしりんこまなるよ……むかはせに区劃くぎりへだてゝ、二輪にりん一輪いちりん一輪いちりん
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と何にも思わない調子でしたが、板戸をくぎりに、横顔で、こう言う時、ぐっと引入れるようにその瞳が動いたんです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、山々の緑が迫って、むくむくとある輪廓りんかくは、おおぞらとのくぎりあおく、どこともなく嵐気らんきが迫って、かすかな谷川のながれの響きに、火の雲の炎の脈も、淡く紫に彩られる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云って、どこかで区切くぎりを付けて、双方さっぱりしておかないと、自分は何のために、今日ここまで足を運んだのか、主意が立たなくなった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ところが、そう勝手元の御都合のいいようにばかりは参らんです、世の中というものはね。第一もの区切くぎりのあるという事をあなたは御承知ですか」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いえ、なに、死んでしまへば男も女もありませんよ。」——坊さんはうまい事を言つた。してみると、冥土めいどには活動写真小屋のやうに、婦人席は区割くぎりがつけて無いものと見える。
「まあ、いや、さう心配しんぱいしないでも、うかなるよ。なにしろ返事へんじ來次第きしだいおれがすぐらせてやる。其上そのうへまた相談さうだんするとしやう」とつたので、談話はなし區切くぎりいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さう云つて吾々は、それをいつの間にか勉強時間の區劃くぎりにした。
受験生の手記 (旧字旧仮名) / 久米正雄(著)
「ワー。これあ漢文……しかも白文じゃありませんか。句読くぎり送仮名おくりがなも何も付いてない……トテモ僕には読めません。これは……」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)