区切くぎり)” の例文
旧字:區切
と云って、どこかで区切くぎりを付けて、双方さっぱりしておかないと、自分は何のために、今日ここまで足を運んだのか、主意が立たなくなった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ところが、そう勝手元の御都合のいいようにばかりは参らんです、世の中というものはね。第一もの区切くぎりのあるという事をあなたは御承知ですか」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
洗濯屋の男は、俗歌をうたいながら、区切くぎり区切へシッシッシという言葉を入れた。それがいかにも忙がしそうに手を働かせている彼らの姿を津田に想像させた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)