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驚愕
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きやうがく
ふりがな文庫
“
驚愕
(
きやうがく
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
窪
(
くぼ
)
んだ
目
(
め
)
を
蹙
(
しか
)
めるやうにした。
勘次
(
かんじ
)
は
放心
(
うつかり
)
した
自分
(
じぶん
)
の
懷
(
ふところ
)
の
物
(
もの
)
を
奪
(
うば
)
はれた
程
(
ほど
)
の
驚愕
(
きやうがく
)
と
不快
(
ふくわい
)
との
目
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
卯平
(
うへい
)
とおつたとを
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
将門に
逐
(
お
)
ひ立てられた官人連は都へ上る、諸国よりは
櫛
(
くし
)
の歯をひくが如く注進がある。京師では
驚愕
(
きやうがく
)
と憂慮と、応変の処置の
手配
(
てくばり
)
とに
沸立
(
わきた
)
つた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
私の意識はやうやく家族の身上に移つて行つた。不安と
驚愕
(
きやうがく
)
とが次第に私の心を領するやうになつて来る。私は眠薬を服してベットの上に身を
横
(
よこた
)
へた。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
段々聞くと、その不思議なことをする僧は、かの女の知つてゐる慈海らしいので、いよ/\
驚愕
(
きやうがく
)
の念を深くした。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
巨砲もて打たれたらん如き
驚愕
(
きやうがく
)
を、梅子は
熟
(
じつ
)
と制しつ「——
左様
(
さう
)
ですか——誰にお聴きなすつて——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
五位は、寝起きの眼をこすりながら、殆ど周章に近い
驚愕
(
きやうがく
)
に襲はれて、
呆然
(
ばうぜん
)
と、周囲を見廻した。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
苦痛と好奇と
驚愕
(
きやうがく
)
と、いろ/\の感情がその眼の中に動きます。
銭形平次捕物控:147 縞の財布
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕は予期しない父の此の行為に
驚愕
(
きやうがく
)
するいとまもなく、父はあたふたと
著物
(
きもの
)
を著換へて出て行つてしまつた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
彼
(
かれ
)
は
漸
(
やうや
)
くにして
柄杓
(
ひしやく
)
の
手
(
て
)
を
放
(
はな
)
つて
再
(
ふたゝ
)
び
茶釜
(
ちやがま
)
の
蓋
(
ふた
)
をした
時
(
とき
)
俄
(
にはか
)
にぼうつと
立
(
た
)
つた
焔
(
ほのほ
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いた。
彼
(
かれ
)
が
思
(
おも
)
はず
後
(
うしろ
)
を
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
與吉
(
よきち
)
の
驚愕
(
きやうがく
)
から
發
(
はつ
)
せられた
泣
(
な
)
き
聲
(
ごゑ
)
が
耳
(
みゝ
)
を
打
(
う
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「先生——」
驚愕
(
きやうがく
)
と
怪訝
(
けげん
)
とに心騒げる大和の声は
甚
(
いた
)
くも調子狂ひたり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
その七八年の間将棋の駒を無くさずにゐたのは私にはおもしろい。私はここに
寄寓
(
きぐう
)
しておのづと大地震に対する
驚愕
(
きやうがく
)
の念を静めて行かうと思つたのであつた。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
其
(
そ
)
の
夜
(
よ
)
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
には
突然
(
とつぜん
)
一
同
(
どう
)
を
驚愕
(
きやうがく
)
せしめた
事件
(
じけん
)
が
起
(
おこ
)
つた。それは
事
(
こと
)
もなく
濟
(
す
)
んでさうして
餘
(
あま
)
りに
滑稽
(
こつけい
)
な
分子
(
ぶんし
)
を
交
(
まじ
)
へて
居
(
ゐ
)
た。
與吉
(
よきち
)
は
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
、
紙
(
かみ
)
へ
包
(
つゝ
)
んだ
食鹽
(
しよくえん
)
を
一
(
ひと
)
つ
盜
(
ぬす
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そのうち草原、灌木帯が過ぎてしまつて、熔巌原に移行して行つたが、黒光したこの熔巌は幾里にもわたつてなだれ落ちてゐるので、旅人は車窓から首をのばして
驚愕
(
きやうがく
)
してそれを見て居る。
ヴエスヴイオ山
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
“驚愕”の解説
驚愕(きょうがく、en: surprise)または驚き(おどろき)とは、動物が予期しない事象を体験したときに起こる瞬間的な感情をいう。他の感情に比べて単純かつ原始的で、生理的反応と強く結びついた情動である。驚いた状態をびっくりしたという。
(出典:Wikipedia)
驚
常用漢字
中学
部首:⾺
22画
愕
漢検1級
部首:⼼
12画
“驚愕”で始まる語句
驚愕狼狽
驚愕仕
驚愕顛動
驚愕交響曲