難事なんじ)” の例文
なになんでも望遠鏡ばうゑんきやうのやうにまれてはたまらない!ちよツはじめさへわかればもうめたものだ』此頃このごろではにふりかゝる種々いろ/\難事なんじ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それでもかれ強健きやうけん鍛練たんれんされたうでさだめられた一人分にんぶん仕事しごとはたすのはやゝかたぶいてからでもあなが難事なんじではないのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この現象げんしよう少年讀者しようねんどくしやむかつて説明せつめいすることはすこぶ難事なんじであるが、たゞ噴火ふんかさいはつせられた數回すうかい連續的爆發れんぞくてきばくはつ寫眞しやしんれたものと承知しようちしてもらひたい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これは伊賀流いがりゅうしのびをほこる半助にも、木隠にも、おそろしい難事なんじだろうと思われる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
果実は小粒こつぶ状のかた分果ぶんかで、灰色をていして光沢こうたくがあり、けばえるから、このムラサキを栽培することは、あえて難事なんじではない。ゆえに往時おうじは、これを畑に作ったことがあった。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
こはかんずるものでなければ食事しよくじから食事しよくじまでのあひだたもあたはぬほどたちまちに空腹くうふくかんじてしまふからである。したがつていづれの家庭かていつても老者らうしや壯者さうしやとのあひだにはてん調和てうわ難事なんじである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)