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針
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ばり
ふりがな文庫
“
針
(
ばり
)” の例文
さて、手ぬぐいで顔をふこうとしますと、とめ
針
(
ばり
)
がすうっと顔をこすって、おかげで右の耳から左の耳まで、赤いミミズばれができてしまいました。
ならずもの
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それを
見
(
み
)
ると、
一寸法師
(
いっすんぼうし
)
は、
例
(
れい
)
のぬい
針
(
ばり
)
の
刀
(
かたな
)
をきらりと
引
(
ひ
)
き
抜
(
ぬ
)
いて、ぴょこんと
鬼
(
おに
)
の
前
(
まえ
)
へ
飛
(
と
)
んで出ました。そしてありったけの大きな
声
(
こえ
)
を
振
(
ふ
)
り
立
(
た
)
てて
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
わたしの姿を見た夫人は、室内帽子をかぶった頭を、
編
(
あ
)
み
針
(
ばり
)
の先で
掻
(
か
)
くと、いきなりわたしに向って、
請願書
(
せいがんしょ
)
を一通清書してもらえまいかと問いかけた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
いつぞや、
加茂
(
かも
)
の
堤
(
つつみ
)
で
蚕婆
(
かいこばばあ
)
の
吹
(
ふ
)
き
針
(
ばり
)
にふかれてその目をつぶされ、いまは
黒白
(
あやめ
)
もわかたぬ不自由な身となった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また
魚
(
さかな
)
を
釣
(
つ
)
る
時
(
とき
)
の
釣
(
つ
)
り
針
(
ばり
)
だとか、
魚
(
さかな
)
を
突
(
つ
)
き
刺
(
さ
)
す
時
(
とき
)
の
銛
(
もり
)
にも、
骨
(
ほね
)
や
角
(
つの
)
で
作
(
つく
)
つたものでなければ
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
たないのでありまして、
常陸
(
ひたち
)
の
椎塚
(
すいつか
)
といふ
貝塚
(
かひづか
)
からは、
鯛
(
たひ
)
の
頭
(
あたま
)
の
骨
(
ほね
)
に
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
▼ もっと見る
しかし、つりのほうはまるでおかってがちがうので、いくらおあせりになっても一ぴきもおつれになれないばかりか、しまいにはつり
針
(
ばり
)
を海の中へなくしておしまいになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
この花のおしべが
釣
(
つ
)
り
針
(
ばり
)
のように
彎曲
(
わんきょく
)
してその
葯
(
やく
)
を花の奥のほうに向けていること
沓掛より
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
や、『あんまり細いので、ぬい
針
(
ばり
)
だとうぬぼれている、かがり針の話』なんかをね
眠りの精
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
島田虎之助の門下で、大石進の故智を学んで、刀を以て
下
(
さ
)
げ
針
(
ばり
)
を突くの精妙を極めていることも知る人は知るであろうが、ここの見物はそんなことは知らず、米友も無論そんなことは知らず。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
初め、しもりの探りで釣り歩いていたが、教わったとおりにオモリを取り、三寸と二寸の二本
針
(
ばり
)
、草むらにすわったまま二間半の竿を風に吹かせて流すと、遠くへ流れて人の姿が見えなくなると食う。
江戸前の釣り
(新字新仮名)
/
三遊亭金馬
(著)
蝙蝠
(
こうもり
)
のごとく
逃
(
に
)
げあがっていた
蚕婆
(
かいこばばあ
)
が、呂宋兵衛あやうしと見て、例の
妖異
(
ようい
)
な
唇
(
くちびる
)
から、ふくみ
針
(
ばり
)
を吹いたのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一寸法師
(
いっすんぼうし
)
は
大
(
たい
)
へんよろこんで、さっそく
旅
(
たび
)
の
支度
(
したく
)
にかかりました。まずおかあさんにぬい
針
(
ばり
)
を一
本
(
ぽん
)
頂
(
いただ
)
いて、
麦
(
むぎ
)
わらで
柄
(
え
)
とさやをこしらえて、
刀
(
かたな
)
にして
腰
(
こし
)
にさしました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
こんどは、ぬい
針
(
ばり
)
が、さっきよりももっとひどく、おまけに頭でないところを、つきさしたのです。
ならずもの
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
命はこれこれこういうわけで、つり
針
(
ばり
)
をさがしに来たのですとおっしゃいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
オランダ人で
伝法肌
(
デスペラド
)
といったような男がシェンケから大きな
釣
(
つ
)
り
針
(
ばり
)
を借りて来てこれに肉片をさし、親指ほどの
麻繩
(
あさなわ
)
のさきに結びつけ、浮標にはライフブイを縛りつけて
舷側
(
げんそく
)
から投げ込んだ。
旅日記から
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
蚕婆
(
かいこばばあ
)
の
針
(
はり
)
にふかれて! あの吹き
針
(
ばり
)
に目をいられて——おいらはとうとう
盲
(
めくら
)
になってしまったんだ……
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つぎに、ふたりは、まだねむっているぬい
針
(
ばり
)
のところへいって、その頭をつまんで、
主人
(
しゅじん
)
のいすのクッションにつきさしました。それから、とめ
針
(
ばり
)
のほうは、主人の手ぬぐいにさしておきました。
ならずもの
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
いやなつり
針
(
ばり
)
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
“針”の意味
《名詞》
(はり)糸で布を縫うのに使う、細いとがった(金属製の)棒状の道具。また、そのように細くてとがったもの。
(出典:Wiktionary)
“針”の解説
針(はり)は、先端の尖った道具。英語ではNeedleあるいはPinであり、日本語でもそのままピンと呼ぶ例もある。
(出典:Wikipedia)
針
常用漢字
小6
部首:⾦
10画
“針”を含む語句
縫針
羅針盤
留針
方針
髪針
針葉樹
針毛
針金
針線
釣針
磨針峠
指針
針路
一針
針孔
短針
八針
針眼
畳針
茅針
...