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お
懷かしき
海岸の
景色を
夢のやうに
見おろした
時、
海岸に
殘れる
水兵等も
吾等と
認めたと
覺ぼしく、
屏風岩の
上から、
大佐の
家から、
手に/\
帽を
振り、
手巾を
振廻しつゝ
四晝夜の
航海は
恙なく
※ぎて、
右舷左舷に
寄せては
返す
波の
音と
共に、
刻一刻に
近づき
來る
喜劇に
向つて、
橄欖島と
覺ぼしき
島影を、
雲煙渺茫たる
邊に
認めたのは、
日は二
月の二十五
日