絶々たえ/″\)” の例文
『おうら……』とひざいて、摺寄すりよつて緊乎しつかいて、ふだけのこと呼吸いき絶々たえ/″\われわすれて嘵舌しやべつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
倩々つく/″\と打ながいき絶々たえ/″\遺言ゆゐごんなすにぞ九助は迫來せきくる涙を呑込々々のみこみ/\何とて然樣に心よわき事を云るゝや何卒氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
隨而小弟にも無異かはりなく罷在、當分は宿替やどがへにて獨居いたし、間々まゝ夢中には貴丈あなたに御逢申上候。偖大變到來仕、誠に紅涙にまみれ、心氣絶々たえ/″\に罷成、悲憤の情御察可下候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
と苦しいから早く自殺しようと鎌の柄に取りすがるを新吉は振り払って、鎌を取直し、わが左の腹へグッと突き立て、つかを引いて腹を掻切かききり、夫婦とも息は絶々たえ/″\に成りました時に、宗觀は
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はまだけねどふりしきるゆき人足ひとあし大方おほかた絶々たえ/″\になりておろ商家しやうかこゝかしことほ按摩あんまこゑちかまじいぬさけびそれすらもさびしきを路傍みちばたやなぎにさつとかぜになよ/\となびいてるは粉雪こゆき
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いき絶々たえ/″\と成て頼みなき世の有樣に熟々つく/″\思ひめぐらす樣如何なればかゝ無實むじつの罪にかゝりし事ぞ是も前世の業因ごふいんならんと斷念あきらめながらもあまりと云へばなさけなし是まつた伯父をぢ九郎兵衞が賄賂まいない
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と云う声も絶々たえ/″\でございますから
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あげかねる妻のお久は熟々つく/″\をつとの顏を打詠うちながめ物ごしさへも絶々たえ/″\に此子を頼む此子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)