トップ
>
砂煙
>
すなけぶり
ふりがな文庫
“
砂煙
(
すなけぶり
)” の例文
凄
(
すさま
)
じく
嘶
(
いなゝ
)
いて
前足
(
まへあし
)
を
両方
(
りやうはう
)
中空
(
なかぞら
)
へ
飜
(
ひるがへ
)
したから、
小
(
ちひさ
)
な
親仁
(
おやぢ
)
は
仰向
(
あふむ
)
けに
引
(
ひツ
)
くりかへつた、づどんどう、
月夜
(
つきよ
)
に
砂煙
(
すなけぶり
)
が
𤏋
(
ぱツ
)
と
立
(
た
)
つ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
乗り合いは
切歯
(
はがみ
)
をしつつ見送りたりしに、車は遠く一団の
砂煙
(
すなけぶり
)
に
裹
(
つつ
)
まれて、ついに眼界のほかに失われき。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜があけると、この
砂煙
(
すなけぶり
)
。でも人間、雲霧を払った気持だ。そして、赤合羽の坊主の形もちらつかぬ。
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しばらくして
突立
(
つった
)
って、わってッて追い駆けると、もうわいわいという騒ぎで、
砂煙
(
すなけぶり
)
が立ってまさ。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
道
(
みち
)
は
大畝
(
おほうね
)
りに、
乗上
(
のりあが
)
り
乗下
(
のりさが
)
つて、やがて、
野
(
の
)
は
迫
(
せま
)
り、
山
(
やま
)
来
(
きた
)
り、
巌
(
いはほ
)
近
(
ちか
)
づき、
川
(
かは
)
灌
(
そゝ
)
いで、やつと
砂煙
(
すなけぶり
)
の
中
(
なか
)
を
抜
(
ぬ
)
けたあたりから、
心細
(
こゝろぼそ
)
さが
又
(
また
)
増
(
ま
)
した。
樹
(
き
)
はいま
緑
(
みどり
)
に、
流
(
ながれ
)
は
白
(
しろ
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
のは
先
(
さき
)
へ
立
(
た
)
つたが、——
説明
(
せつめい
)
を
聞
(
き
)
くと、
砂煙
(
すなけぶり
)
がすさまじいので、
少
(
すくな
)
くとも十
町
(
ちやう
)
あまりは
間隔
(
かんかく
)
を
置
(
お
)
かないと、
前
(
まへ
)
へ
進
(
すゝ
)
むのはまだしも、
後
(
あと
)
の
車
(
くるま
)
は
目
(
め
)
も
口
(
くち
)
も
開
(
あ
)
かないのださうである。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
遠
(
とほ
)
く
後
(
あと
)
を
見返
(
みかへ
)
れば、
風
(
かぜ
)
に
乗
(
の
)
つた
友船
(
ともぶね
)
は、千
筋
(
すぢ
)
の
砂煙
(
すなけぶり
)
をかぶつて、
乱
(
みだ
)
れて
背状
(
うしろさま
)
に
吹
(
ふ
)
きしなつて、
恰
(
あたか
)
も
赤髪藍面
(
せきはつらんめん
)
の
夜叉
(
やしや
)
の、一
個
(
こ
)
水牛
(
すゐぎう
)
に
化
(
くわ
)
して、
苜蓿
(
うまごやし
)
の
上
(
うへ
)
を
転
(
ころ
)
げ
来
(
き
)
たる
如
(
ごと
)
く、もの
凄
(
すさま
)
じく
望
(
のぞ
)
まれた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
砂
常用漢字
小6
部首:⽯
9画
煙
常用漢字
中学
部首:⽕
13画
“砂”で始まる語句
砂
砂利
砂漠
砂礫
砂埃
砂塵
砂糖
砂丘
砂地
砂金