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ふりがな文庫
“
白
(
ちろ
)” の例文
「醜なかないじゃないの。あたしあんたが好きよ。
穏和
(
おとな
)
しいんだもん。義公みたいになまっ
白
(
ちろ
)
い、それでいて威張っている奴なんか大嫌さ」
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
見さだめてから、悠々とあらわれてきたのがいる……兵科はなんだったんだ、そんな
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い顔でいられるというのは
蝶の絵
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
さつきちよいと其の
生
(
なま
)
つ
白
(
ちろ
)
い顏を出したかと思ふと、もうそれぎりで隱れてしまふとは、揃ひも揃つた横着者め。さあ、さあ、早く出て働け、働け。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あの生つ
白
(
ちろ
)
いのが又、恐ろしい男で、お駒の外にもお鐵にも手を出し、二人を妾同樣にして居たが、親の右京は人間が甘くて伜の言ひなり放題だから
銭形平次捕物控:279 持参千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
息子の幸吉は、三十近い、色の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い
優男
(
やさおとこ
)
である。
父親
(
おやじ
)
の
命令
(
いいつけ
)
を取り次いで、大勢の下女下男に雑用の下知を下しながら仔猫のように
跳
(
と
)
び廻っていた。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「……ソウチタラネ……アノお人形のお
姫
(
ひい
)
チャマのお枕元に、大きい、
白
(
ちろ
)
い菊の花が置いてあったのよ」
白菊
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「てめえ、うちのやつに頼まれて、今朝、何処へ駕をやったんだ。あの、色の
生
(
なま
)
ッ
白
(
ちろ
)
い
武士
(
さんぴん
)
を乗せてよ」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弁解
(
いいわけ
)
したって通らねえよ。聞けば高島の城下(今の上諏訪町)から、多四郎とかいう
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い男が、お前を張りに来るそうだが、これ、気を付けねえといけねえぞ。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と謂ツて學士は、何も謹嚴に構へて、
所故
(
ことさら
)
に
他
(
ひと
)
に白い齒を見せぬといふ
意
(
つもり
)
では無いらしい。一體が
榮
(
は
)
えぬ
質
(
たち
)
なのだ。顏は
蒼
(
あを
)
ツ
白
(
ちろ
)
い方で、鼻は尋常だが、少し
反
(
そ
)
ツ
齒
(
ぱ
)
である。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「サ、書いたらそれでいい。お前の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い
面
(
つら
)
なんか見ていたくもねえんだ。帰れ帰れ早く」
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
その絵の先生というのが
癪
(
しゃく
)
にさわるじゃないか、ぬけぬけと二階に納まって、女共にちやほやされながら、
脂下
(
やにさが
)
っている、色の
生
(
なま
)
ッ
白
(
ちろ
)
い奴、胸が悪くならあ——とがんりきは
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
面
(
つら
)
も生ッ
白
(
ちろ
)
いし、芸も出来て、ちったあ売れるからと大目に見て、我ままをさしておきゃあ附け上って、何だと、畜生。もう一度いって見ろ、言わなきゃあ言わしてやろうか
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
生
(
なま
)
ッ
白
(
ちろ
)
い
面
(
つら
)
しやがって、やさしいばかりが能じゃないぞッ。さ、抜けッ、抜かぬかッ」
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
毛織ものを肌へ着けた
例
(
ためし
)
のない岡本は、毛だらけな腕を組んで、これもおつき
合
(
あい
)
だと云った風に、みんなの見ている方角へ視線を向けた。そこでは色の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い変な男が柳の下をうろうろしていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
全く良い男には相違ありませんが、自負心が強大で、
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
くて、平次が見ると、虫唾が走りそうでなりません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「二十三四の、色の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い、
華奢
(
きゃしゃ
)
な奴です。生まれは
上方
(
かみがた
)
で、以前は湯島の茶屋にいたとか云うことですよ」
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
肩肘はった浪人者や、色の生っ
白
(
ちろ
)
い若侍のすがたが、チラホラするのは、みんなこの、たった一つの萩乃直筆のおひねりを手に入れようという連中なので。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
葉子と、あのキザな、生っ
白
(
ちろ
)
い義公とがまるで新婚気取りで汽車にゆられて行ったのか、と思うと、眼の眩むような不快に、ドキドキと鼓動が昂まって来た。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
全く見なれない
月代
(
さかやき
)
のならずものめいた、色の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い奴! その色の生っ白い
小粋
(
こいき
)
がった方が認めたのは、やっぱり案外な若い男の侍でしたから、双方とも
一時
(
いっとき
)
全く当てが外れて
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
たかが生ッ
白
(
ちろ
)
い
痩
(
や
)
せた野郎、
鬼神
(
おにがみ
)
ではあるめえ。一思いに
捻
(
ひね
)
り
潰
(
つぶ
)
してくりょう。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あの、郁次郎っていう、色の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
いやつよ」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
全く良い男には相違ありませんが、自負心が強大で、
生
(
なま
)
つ
白
(
ちろ
)
くて、平次が見ると、
蟲唾
(
むしづ
)
が走りさうでなりません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
池田 なに、あの
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い税所輩が、生意気千万にも、絶世の美人お加世どのを妻にしたりするから、かようなことになるのだ。いや、いい気味というものだ。
稲生播磨守
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
前のは
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い腕でしたが、今度のは色の黒い、頑丈な腕です。前のは若い奴でしたが、今度のはどうしても三十以上、四十ぐらいの奴じゃあねえかと思われます。
半七捕物帳:54 唐人飴
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
女子を
嬉
(
うれ
)
しがらせるほか能のない、
生
(
なま
)
ッ
白
(
ちろ
)
い青二才とばかり思い込んでおったのが、あの、俺に髪を取られた顔を上げた時の、豪快な笑い声はどうだ! また
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あの
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
いのが、裏から来て、私の見る前で呼出しの合図なんかしていましたよ、どうせ私は寝たっきりだから、
情事
(
いろごと
)
とは縁のない世界に住んでいると思ったのでしょう。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
徳という野郎で、徳三郎か徳兵衛か知りませんが、まだ二十二三の
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い奴です。
半七捕物帳:30 あま酒売
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
黒門町の壁辰の娘お妙に恋をして、思いの通らぬところから、甲良屋敷の脇坂山城守に
訴人
(
そにん
)
をしたが、人ちがいということになって面目玉を踏み潰した
生
(
なま
)
ッ
白
(
ちろ
)
い若旦那だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「あの文三郎という
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
い手代は、まだ家の中を嗅ぎ廻っていますよ」
銭形平次捕物控:089 百四十四夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大根畑の專次とか言ひましたね、あの
生
(
なま
)
つ
白
(
ちろ
)
いのが、裏から來て、私の見る前で呼出しの合圖なんかしてゐましたよ。どうせ私は
片輪者
(
かたわもの
)
だから、
情事
(
いろごと
)
とは縁のない世界に住んでゐると思つたのでせう。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎はその生つ
白
(
ちろ
)
い
頬桁
(
ほゝげた
)
を一つくらはせました。
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
生
(
なま
)
つ
白
(
ちろ
)
い
面
(
つら
)
しやがつて、太てえ野郎で」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“白”の解説
白(しろ)またはホワイトは、全ての色の可視光線が乱反射されたときに、その物体の表面を見たヒトが知覚する色である。白色(ハクショク、しろいろ)は同義語。無彩色で、膨張色の一つである。
(出典:Wikipedia)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“白”を含む語句
蒼白
白痴
面白
明白
白衣
白々
白眼
白楊
白光
淡白
白粉
白布
白馬
白地
白襯衣
生白
白銀
白金
黒白
白昼
...