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此子
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これ
ふりがな文庫
“
此子
(
これ
)” の例文
此子
(
これ
)
が
為
(
ため
)
、我が為、不自由あらせじ、憂き事のなかれ、少しは余裕もあれかしとて、朝は人より早く起き、
夜
(
よ
)
はこの通り更けての霜に寒さを
堪
(
こら
)
へて
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
鉄砲をかつがせたり調練をさせたりして、
此子
(
これ
)
はなんでも陸軍大将にすると力んでいるのもある。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お台所の隅にでもおいていただけば……古い枕に寝かしておいて……ときどきわたしが乳を
与
(
や
)
ります。家に人がいないものですから、
此子
(
これ
)
の面倒を見てくれ手がございませんので
小さきもの
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
旦那
(
だんな
)
さまの
思
(
おも
)
ひも、
私
(
わたし
)
の
思
(
おも
)
ひも
同
(
おな
)
じであるといふ
事
(
こと
)
は
此子
(
これ
)
が
抑
(
そもそ
)
も
教
(
をし
)
へて
呉
(
く
)
れたので、
私
(
わたし
)
が
此子
(
これ
)
をば
抱
(
だ
)
きしめて、
坊
(
ばう
)
は
父樣
(
とうさま
)
の
物
(
もの
)
ぢやあ
無
(
な
)
い、お
前
(
まへ
)
は
母樣
(
かあさま
)
一人
(
ひとり
)
のだよ
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
鉢ものをかしく並びて、軒につり
忍艸
(
しのぶ
)
、これは正太が
午
(
うま
)
の日の買物と見えぬ、
理由
(
わけ
)
しらぬ人は小首やかたぶけん町内一の
財産家
(
ものもち
)
といふに、家内は祖母と
此子
(
これ
)
二人
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
これは正太が
午
(
うま
)
の日の買物と見えぬ、
理由
(
わけ
)
しらぬ人は小首やかたぶけん町内一の
財産家
(
ものもち
)
といふに、家内は
祖母
(
ばば
)
と
此子
(
これ
)
二人、
万
(
よろづ
)
の
鍵
(
かぎ
)
に下腹冷えて留守は見渡しの総長屋
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此子
(
これ
)
が
面
(
おも
)
ざしに
爭
(
あらそ
)
はれないほど
似
(
に
)
た
處
(
ところ
)
が
御座
(
ござ
)
いました、
私
(
わたし
)
は
此子
(
これ
)
が
可愛
(
かあい
)
いのですもの、
何
(
ど
)
うして
旦那樣
(
だんなさま
)
を
憎
(
にく
)
み
通
(
とほ
)
せましやう、
私
(
わたし
)
が
善
(
よ
)
くすれば
旦那
(
だんな
)
さまも
善
(
よ
)
くして
下
(
くだ
)
さります
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勿躰
(
もつたい
)
なや
此
(
こ
)
の
子
(
こ
)
といふ
可愛
(
かはゆ
)
きもあり、
此子
(
これ
)
が
爲
(
ため
)
我
(
わ
)
が
爲
(
ため
)
不自由
(
ふじいう
)
あらせじ
憂
(
う
)
き
事
(
こと
)
のなかれ、
少
(
すこ
)
しは
餘裕
(
よゆう
)
もあれかしとて
朝
(
あさ
)
は
人
(
ひと
)
より
早
(
はや
)
く
起
(
お
)
き、
夜
(
よ
)
は
此通
(
このとほ
)
り
更
(
ふ
)
けての
霜
(
しも
)
に
寒
(
さむ
)
さを
堪
(
こら
)
へて
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此子
(
これ
)
が頭に
拳
(
こぶし
)
一つ當てたる奴は、
假令
(
たとへ
)
村長どのが息子にもせよ理非はとにかく相手は我れと力味たつ無法の振舞漸くつのれば、もとより水呑百姓の痩田一枚もつ身ならぬに、憎くき
老耄
(
おひぼれ
)
が根生骨
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とても/\
旦那樣
(
だんなさま
)
のやうな
邪慳
(
じやけん
)
の
方
(
かた
)
のお
子
(
こ
)
ではない、これは
私
(
わたし
)
一人
(
ひとり
)
の
物
(
もの
)
だと
斯
(
か
)
う
極
(
き
)
めて
居
(
ゐ
)
まするに、
旦那
(
だんな
)
さまが
他處
(
よそ
)
からでもお
歸
(
かへ
)
りになつて、
不愉快
(
ふゆくわい
)
さうなお
顏
(
かほ
)
つきで
此子
(
これ
)
の
枕
(
まくら
)
もとへお
坐
(
すわ
)
り
遊
(
あそ
)
ばして
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“此子”で始まる語句
此子供