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板縁
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いたえん
ふりがな文庫
“
板縁
(
いたえん
)” の例文
伊那丸
(
いなまる
)
はしずかに、
階段
(
かいだん
)
からおりて、
梅雪入道
(
ばいせつにゅうどう
)
の手をとり、宮の
板縁
(
いたえん
)
へ迎えあげて、礼儀ただしてこういった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見屆て申すなり
彌々
(
いよ/\
)
言
(
いは
)
ぬに於ては
斯
(
かう
)
すると
首筋
(
くびすぢ
)
掴
(
つか
)
んで引摺出し力に
任
(
まか
)
せて
板縁
(
いたえん
)
へ
摺付々々
(
すりつけ/\
)
サア何だ坊主め白状しろ
何處
(
どこ
)
へ
隱
(
かく
)
せしぞ但しは落したかと茂助も
諸
(
もろ
)
ともに聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
(さあ、それではご案内申しましょう、どれ、ちょうど私も米を
磨
(
と
)
ぎに参ります。)と
件
(
くだん
)
の
桶
(
おけ
)
を
小脇
(
こわき
)
に
抱
(
かか
)
えて、
縁側
(
えんがわ
)
から、
藁草履
(
わらぞうり
)
を
穿
(
は
)
いて出たが、
屈
(
かが
)
んで
板縁
(
いたえん
)
の下を
覗
(
のぞ
)
いて
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その間店の上さんが吊銭を手に載せて、
板縁
(
いたえん
)
に
膝
(
ひざ
)
を衝いて待っていたのである。純一はそれに気が附いて、小さい銀貨に大きい銅貨の交ったのを慌てて受け取って、
鱷皮
(
わにがわ
)
の
蝦蟇口
(
がまぐち
)
にしまって店を出た。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
パッと足もとをはらうと見るまに、五体をうかされた梅雪は、
板縁
(
いたえん
)
の上から
輪
(
わ
)
をえがいて下へ落とされた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
泊
(
とめ
)
る處は是より
少々
(
せう/\
)
行
(
ゆけ
)
ば馬喰町と云處に
旅籠屋
(
はたごや
)
多くあれば夫へ到りて
泊
(
とま
)
り給へと
挨拶
(
あいさつ
)
なすに彼の僧は如何にも
苦
(
くる
)
し
氣
(
げ
)
なる聲にて我は
腹痛
(
はらいた
)
み
歩行事
(
あゆむこと
)
叶
(
かな
)
はず願はくは
板縁
(
いたえん
)
にても一夜を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
床
(
ゆか
)
の
下
(
した
)
……
板縁
(
いたえん
)
の
裏
(
うら
)
の
處
(
ところ
)
で、がさ/\がさ/\と
音
(
おと
)
が
發出
(
しだ
)
した……
彼方
(
あつち
)
へ、
此方
(
こつち
)
へ、
鼠
(
ねずみ
)
が、ものでも
引摺
(
ひきず
)
るやうで、
床
(
ゆか
)
へ
響
(
ひゞ
)
く、と
其
(
そ
)
の
音
(
おと
)
が、
變
(
へん
)
に、
恁
(
か
)
う
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
つてる
私
(
わたし
)
の
足
(
あし
)
の
裏
(
うら
)
を
擽
(
くすぐ
)
ると
云
(
い
)
つた
形
(
かたち
)
で
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
逆手
(
さかて
)
につかんでいる脇差のつばが、がたがたと
顫
(
わなな
)
いて、
板縁
(
いたえん
)
に鳴った。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
立退しと聞えたり
然
(
さ
)
すれば惣内の妻の里は汝が娘に
非
(
あら
)
ずして此
坊主
(
ばうず
)
が娘なり夫に付て我感ずる處あり
彼
(
かの
)
大井河原
辨天堂
(
べんてんだう
)
の前にて
相果
(
あひはて
)
し二人の
死骸
(
しがい
)
は惣内里には有べからず定めし是には
仔細
(
しさい
)
のあらんサア返答せよ何とするやと
板縁
(
いたえん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
やがて、嫡子の義朝は、客と父の影から遠く、
板縁
(
いたえん
)
に、かしこまって
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“板”で始まる語句
板
板塀
板葺
板敷
板木
板囲
板片
板子
板橋
板庇