“板縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いたえん77.8%
いたべり22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊那丸いなまるはしずかに、階段かいだんからおりて、梅雪入道ばいせつにゅうどうの手をとり、宮の板縁いたえんへ迎えあげて、礼儀ただしてこういった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見屆て申すなり彌々いよ/\いはぬに於てはかうすると首筋くびすぢつかんで引摺出し力にまかせて板縁いたえん摺付々々すりつけ/\サア何だ坊主め白状しろ何處どこかくせしぞ但しは落したかと茂助ももろともに聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
最も普通の不思議は廻廊の板縁いたべりの上に、偉大なる足跡を印して衆人に見せることである。或いは雪の朝に思いがけぬ社のおくの上などにこれを見ることもあった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
奈何どんなに丑松は『死』の恐しさを考へ乍ら、動揺する船橋の板縁いたべり近く歩いて行つたらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)