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数寄屋橋
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すきやばし
ふりがな文庫
“
数寄屋橋
(
すきやばし
)” の例文
旧字:
數寄屋橋
で、帰りに、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
外から、
土橋
(
どばし
)
大塚間を運転している電車に、乗ることは乗って、神保町へまで来たが、降りる気になれない。
妖影
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
人々は、口々にわめきながら、あるいは
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のほうへ、あるいは
日比谷
(
ひびや
)
のほうへ、つなみのように、なだれをうってかけだしました。
宇宙怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
が、とにかく、近頃の大物で、番所へ止め置くわけにも行かず、平次、ガラッ八、勘助の三人で、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
まで送ろうと言う時
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「黙れ、だまれッ! 駈込みの訴えならば、夜が明けてから御奉行所へ参れッ、南のお役所を存じておろう、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の袂だ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
邦楽座
(
ほうがくざ
)
わきの橋の上から
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のほうを、晴れた日暮れ少し前の光線で見た景色もかなりに美しいものの一つである。
Liber Studiorum
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
▼ もっと見る
「なるほど、やることが理詰めでいらっしゃらあ。じゃ、辰ッ、おめえは
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のほうを洗ってきなよ。おいら呉服橋の北町番所へ行ってくるからな」
右門捕物帖:16 七化け役者
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
二十七日の晩に、電車で
数寄屋橋
(
すきやばし
)
まで行って、有楽座に
這入
(
はい
)
ると、パルケットの四列目あたりに案内せられた。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
から
幸橋
(
さいわいばし
)
を経て
虎
(
とら
)
の
門
(
もん
)
に至る間の
外濠
(
そとぼり
)
には、まだ昔の石垣がそのままに保存されていた時分、今日の
日比谷
(
ひびや
)
公園は見通しきれぬほど広々した閑地で
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
門内の夜の冬、雨
蕭々
(
せう/\
)
として立ち並らぶ電燈の光さへ、ナカ/\に
寂寞
(
せきばく
)
を添ふるに過ぎず、電車は燈華
燦爛
(
さんらん
)
として、時を
定
(
さだ
)
めて出で行けど
行人
(
かうじん
)
稀
(
まれ
)
なれば
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
で乗り
易
(
か
)
え様と思って、黒い
路
(
みち
)
の中に、待ち合わしていると、小供を
負
(
おぶ
)
った神さんが、退儀そうに向うから近寄って来た。電車は向う側を二三度通った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「山田の
案山子
(
かかし
)
——だと皮肉った落首なぞも
貼
(
は
)
られているが、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
御門内は、うららかなものさ」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこで、ある日、彼は和助に案内させてうわさにのみ聞く
数寄屋橋
(
すきやばし
)
わきの小学校へと足を向けた。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
で降りてどう行くのん、と、姉が
却
(
かえ
)
って幸子に尋ねる始末であった。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
翌朝銀子は朝の十時ごろに家を出て、
築地
(
つきじ
)
まわりの電車で行ってみた。ちょうど
数寄屋橋
(
すきやばし
)
を渡って、最近出来たばかりの省線のガードの手前を左へ入った
処
(
ところ
)
に、その骨相家の看板が出ていた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
外の『ナイル・カフェ』では、八時に外出した主人の海保が十一時に戻ってきて、風邪を引いたとみえ寒気がすると言い、ウイスキーを二、三杯ひっかけて棟続きの寝室へ退いてしまった。
宝石の序曲
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
「
数寄屋橋
(
すきやばし
)
までやってくれ。うむ、行く先は北町奉行所」
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
こんなことを考えながら歩いているうちに、いつのまにか
数寄屋橋
(
すきやばし
)
に出た。明るい
銀座
(
ぎんざ
)
の
灯
(
ひ
)
が暗い空想を消散させた。
蒸発皿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
平次は挨拶もそこそこ、真一文字にお勝手へ抜けて、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の南町奉行所まで、
韋駄天
(
いだてん
)
走りに駆け付けました。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のたもとへ来かかると、朝日新聞社を始め、おちこちの高い屋根の上から広告の軽気球があがっているので、
立留
(
たちどま
)
る気もなく立留って空を見上げた時
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
もし町内に小町娘といわれるべっぴんがいたら、おやじ同道ひとり残らずあしたの朝の四ツまでに
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のお番所へ出頭しろと、まちがわずに言いつけておいでよ
右門捕物帖:17 へび使い小町
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
怪物は銀座四丁目の四つかどを、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の方へ、まがりました。しばらく走りつづけるうちに、数寄屋橋の交番から、ふたりのおまわりさんが、とびだしてきました。
鉄塔の怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
まるで青菜に塩の
体
(
てい
)
で、考え込みながらふらふらと
数寄屋橋
(
すきやばし
)
御門から
西紺屋
(
にしこんや
)
の
河岸
(
かし
)
っ
縁
(
ぷち
)
へ出た。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
神田橋へ出て、まだ悟らずに
鎌倉河岸
(
かまくらがし
)
を
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の方へ向いて急いで行ったことがある。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
半蔵の預けた子供は二人ともあの京橋鎗屋町の家から
数寄屋橋
(
すきやばし
)
わきの小学校へ通わせて見たが、兄の森夫の方は学問もそう好きでないらしいところから、いっそ商業で身を立てろと勧めて見たところ
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
用意した三梃の駕籠、三人はまず
数寄屋橋
(
すきやばし
)
内南町奉行所に飛ぶと、そこに待っていた
与力
(
よりき
)
笹野新三郎は、手を廻して老中の奥印を
捺
(
お
)
した赦免状を用意していました。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
帰り
途
(
みち
)
が同じ
四谷
(
よつや
)
の方角なので、君江と春代とは大抵毎晩
連立
(
つれだ
)
って
数寄屋橋
(
すきやばし
)
あたりから円タクに乗る。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
銀座四丁目から
数寄屋橋
(
すきやばし
)
まで歩いて、それから廻れ右をして帰って来るとやはりもとの同じ銀座四丁目に帰って来る。廻れ右の代りに廻れ左をして帰っても同じである。
KからQまで
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
訴えてきた以上は、むろんご番所へその実物を提供してあるにちがいないと思われましたので、右門は気がつくと同時に、一刻を争いながら
数寄屋橋
(
すきやばし
)
へ駆けつけました。
右門捕物帖:02 生首の進物
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
公事
(
くじ
)
やその他いっさいの口ききで、
数寄屋橋
(
すきやばし
)
ぎわの奉行所へは日参していたし、忠相も、しっかりした老人をみて、以前から半官式に深川一帯のことをまかせて、忠相と木場の甚とは、役目を離れて
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
去年の夏
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の電車停留場安全地帯に一人の西洋婦人が派手な大柄の
更紗
(
さらさ
)
の服をすそ短かに着て
日傘
(
ひがさ
)
をさしているのを見た。近づいて見ると素足に
草履
(
ぞうり
)
をはいている。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
突然
数寄屋橋
(
すきやばし
)
から急使があって、旅のしたくをととのえ即刻ご番所まで出頭しろという寝耳に水のお達しがあったものでしたから、めったには物に動じないむっつり右門も
右門捕物帖:03 血染めの手形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
平次はそこからすぐ
数寄屋橋
(
すきやばし
)
の南町奉行所へ廻り、子さらいの記録を一応見せて貰いました。
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
次は
数寄屋橋
(
すきやばし
)
、お
乗換
(
のりかえ
)
の
方
(
かた
)
は御在いませんか。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
いたわりながら
数寄屋橋
(
すきやばし
)
へ引き揚げていくと、舌をかみ切ってひくひくと
苦悶
(
くもん
)
している玉ころがし屋のそばで、ぼうぜんと失神したようにまごまごとしていたあば敬の前に
右門捕物帖:21 妻恋坂の怪
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
数寄屋橋
(
すきやばし
)
、呉服橋、南北両ご番所の同役同僚たちの顔が、もう八分どおり座に見えました。
右門捕物帖:34 首つり五人男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
丁日
(
ちょうび
)
は呉服橋北町お番所の面々、
半日
(
はんび
)
は
数寄屋橋
(
すきやばし
)
南町お番所詰めの面々が、秋口のひと月間、一日おきにこのお馬場へやって来て、朝のうちの
半刻
(
はんとき
)
ずつ馬術を練るならわしなのです。
右門捕物帖:33 死人ぶろ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
夜ふけをいといもなく
数寄屋橋
(
すきやばし
)
へころころしながら行ったようでしたが、案ずるよりもたやすく用が足りたとみえて、小半ときとたたないうちに帰ってまいりましたものでしたから
右門捕物帖:05 笛の秘密
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
まをおかずに、そこへ替え肩づきのたくましいところを二丁ひっぱって帰りましたので、ただちに右門は息づえをあげさせると、まず第一着手に
数寄屋橋
(
すきやばし
)
お番所へ駕籠先を向けさせました。
右門捕物帖:08 卍のいれずみ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
すぐと
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のお奉行所へ駆け込み訴訟をしたんですが、なんでございますか、お役人はあちらにもご当番のかたが五、六人ばかりいらっしゃいましたのに、きょうは骨休みじゃとか申されて
右門捕物帖:01 南蛮幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
奇怪にも目ざした道はまがうかたなく
数寄屋橋
(
すきやばし
)
のあのお番所なのです。
右門捕物帖:27 献上博多人形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
“数寄屋橋”の解説
数寄屋橋(すきやばし)は、1629年(寛永6年)江戸城外濠に架けられた橋であり、その周辺の地名。
(出典:Wikipedia)
数
常用漢字
小2
部首:⽁
13画
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
“数寄屋橋”で始まる語句
数寄屋橋側
数寄屋橋内
数寄屋橋外
数寄屋橋際
数寄屋橋見附