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けうくわい
しかもクリスチヤンの
彼女の
夫が、まち
子も
日曜ごとに
通つてゐた
札幌のおなじある
教會に、
熱心に
通つてたことなどがわかると、
彼女はなんだか
ロレ さゝ、
予と一しょにござれ。
速う
濟してのけう。
慮外ながら、
尊い
教會が
二人を
一人に
合體さするまでは、さし
對ひでゐてはなりませぬのぢゃ。
それはキリスト
教の
教會の
附屬病院なので、その
事に
就いては、
大分異議を
持出した
者もあつたが、この
場合一
刻も、
病人を
見過して
置く
事はできなかつた。
渾名を
鳶の
鳥逕と
言つたが、
厚眉隆鼻ハイカラのクリスチヤンで、そのころ
拂方町の
教會を
背負つて
立つた
色男で……お
父さんの
立派な
藏書があつて、
私たちはよく
借りた。
婚して
壽なるは
必ずしも
良縁ならず、
婚して
夭折す、
却って
良縁。さ、
涙を
乾かして、
迷迭香を
死骸に
揷ましゃれ。そして
習慣通り、
最ち
佳い
晴衣を
着せて、
教會へ
送らっしゃれ。
『もしも、その
頃二人が
教會に
知り
合になつてゐたらどうなつたでせうね。』
井戸ほどに
深くも
無ければ、
教會の
入口程には
廣くもない、が十
分ぢゃ、
役には
立つ。
明日訪ねてくれい、すれば
墓の
中から
御挨拶ぢゃ。
先づ
乃公の一
生も、
誓文、
總仕舞が
澄んでしまうた。