敏感びんかん)” の例文
勇吉ゆうきちは、むしたちの敏感びんかんなのにおどろき、かつ、その真剣しんけんなのを、きみわるくさえかんじました。これをづかずにいた、おじさんにげると
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
雲ゆきが悪い! 気がつかれてはたいへんだぞと、そういうことには敏感びんかん蛾次郎がじろう、ポイと立って断崖だんがいのふちから谷をのぞきこみ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戀する者の敏感びんかんさで、お縫は薄々喜三郎の態度の變化には氣が附いて居たのですが、その相手は誰か、そこまでは全く氣が附かない樣子です。
彼女の急性悒鬱症きゅうせいゆううつしょうについては、彼女の属する星野私立探偵所内でも、敏感びんかんな一同の話題にのぼらないわけはなかった。
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あらゆる新流行に対して、その深い原理性を丹念に研究しなくとも直截ちょくせつに感覚からしての適応性優秀性を意識出来でき敏感びんかんさを目立って発達させて来た。
そういうことについては男よりずっと敏感びんかんだということを次郎さんがお認めくださるなら、私が恭一さんと許婚の間柄だと信じこんでいたのも無理はない
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
はなもむら/\いろく』などいふところにのついたのは、やはり時代じだいがずっとあたらしくなり、ひとこゝろ自然物しぜんぶつたいして、敏感びんかんうごくようになつてたからです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
この花冠かかんは非常に日光に敏感びんかんであるから、日が当たると開き、日がかげるとじる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ビールのまんをひいて顔をテラテラ光らせていたモダンボーイの帆村とはことなり、もうすっかりシェファードのように敏感びんかんな帆村探偵になりきっていた。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
兩替屋の主人や番頭——日頃窃盜せつたうや押込に敏感びんかんになつて居る者が、どんなによく睡つて居たにしても、これだけの細工を知らずに居る筈はありません。
あにはそれにみみをかたむけないで、むりにペスをさむいやみのなかへおいだしました。あかしろ敏感びんかん毛色けいろ動物どうぶつは、しばらく、なにをかんがえるか、吹雪ふぶきなかでふるえてみえました。
ペスときょうだい (新字新仮名) / 小川未明(著)
敏感びんかんなる夫人は、健気けなげにも、みずから進んで貴方の懐中ふところに飛びこみ、或る程度の確信を得られると、早速さっそく私に真相を探求してもらいたいという御依頼があったのです。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あのはげあたまがかい。なんで、敏感びんかんきみが、ばかなもんか。はげあたまこそ、大酒おおざけのみの酒乱しゅらんなんだよ。よくPTAピーティーエー会員かいいんいえで、へべれけになるんだそうだ。」と、いって、ケーわらいました。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのほか、いろいろとあるが、このようにたましいというやつは、いつも敏感びんかんで、おどおどしており、そして自分からでも、また他からの刺戟しげきによっても、すぐ簡単に状態を変える。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すべてが、敏感びんかんなねずみのはなでわかったのであります。
ねずみとバケツの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
モウリ博士は月世界に住みなれたせいで敏感びんかんだった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)