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大望
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たいもう
ふりがな文庫
“
大望
(
たいもう
)” の例文
「さすがにいまだご
若年
(
じゃくねん
)
、ごむりではありますが、だいじなときです。お心をしかとあそばさねば、この
大望
(
たいもう
)
をはたすことはできません」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうかい、そいつは知らなかった。お政の顔を見ながら間の抜けた小唄なんか
唸
(
うな
)
って、実は
大望
(
たいもう
)
があったわけだね。いや、恐れ入ったよ、八」
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
要するに僕は絶えず人生の問題に苦しんでいながらまた自己将来の
大望
(
たいもう
)
に圧せられて自分で苦しんでいる
不幸
(
ふしあわせ
)
な男である。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
これはお絹の身体を抵当に、なんぞという嫌味なものではなく、七兵衛は七兵衛としての一つの
大望
(
たいもう
)
がありました。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
丸多を嚇かして何千両をゆすり取ろうという
大望
(
たいもう
)
をおこして、その手先に万次郎を使うことになりました
半七捕物帳:50 正雪の絵馬
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
望事
(
のぞみごと
)
は近く遂げられるが、
其処
(
そこ
)
の所がちと危ない事で、これと云う場合に向いたなら、水の中でも火の中でも向うへ
突切
(
つッき
)
る勢いがなければ、必ず
大望
(
たいもう
)
は遂げられぬが
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この木部がたびたび葉子の家を訪れるようになった。その感傷的な、同時にどこか
大望
(
たいもう
)
に燃え立ったようなこの青年の活気は、家じゅうの人々の心を捕えないでは置かなかった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
從
(
したがつ
)
て
何
(
なに
)
ゆゑとなく
睦
(
むつ
)
ましく
離
(
はな
)
れがたく
思
(
おも
)
はれたが、
其後
(
そのゝち
)
彼
(
かれ
)
は
學校
(
がくかう
)
を
卒業
(
そつぎやう
)
して、
元來
(
ぐわんらい
)
ならば
大學
(
だいがく
)
に
入
(
い
)
る
可
(
べ
)
きを、
他
(
た
)
に
大望
(
たいもう
)
ありと
稱
(
しよう
)
して、
幾何
(
いくばく
)
もなく
日本
(
ほんごく
)
を
去
(
さ
)
り、はじめは
支那
(
シナ
)
に
遊
(
あそ
)
び
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
……頼みとはこのことじゃが、どうか水野より先に捨蔵さまの居所を捜し出して、この書状をお渡しくだされ。……この書状には、そなわらぬ
大望
(
たいもう
)
にこころを焦すはしょせん身の仇。
顎十郎捕物帳:01 捨公方
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
殺
(
ころ
)
し
誰
(
たれ
)
知
(
しら
)
ぬ樣になし
成人
(
せいじん
)
の後に
名乘出
(
なのりいづ
)
べしと心
太
(
ふと
)
くも十二歳の時
始
(
はじめ
)
て
起
(
おこ
)
す
大望
(
たいもう
)
の志ざしこそ
怖
(
おそ
)
ろしけれ既に其歳も
暮
(
くれ
)
て十二月十九日と
成
(
なり
)
ければ感應院には
今日
(
けふ
)
は天氣も
宜
(
よけ
)
れば
煤拂
(
すゝはら
)
ひを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
明智君、きみはわしの
大望
(
たいもう
)
を知っているじゃろう。それは人間をひとりずつ透明にしてゆくことだ。百人、千人、万人、透明人間の大集団をつくろうというのだ。まあ考えてみたまえ。
透明怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「そうよなあ、十八か、九かな。二人とも
大望
(
たいもう
)
をもってな。あわよくば外国船に乗りこんで、メリケンへ渡ろうというんじゃ。シアトルにでも行ったとき、海にとびこんで
泳
(
およ
)
ぎ
渡
(
わた
)
ろうという
算段
(
さんだん
)
よ」
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
大望
(
たいもう
)
を遂げて帰国すれば、蜂須賀家では
屈指
(
くっし
)
な格式にとりあげられるのは無論のこと、やがてまた、幕府が仆れ蜂須賀家が将軍の職をつぐ日には、自分も
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
行く末のかれが
大望
(
たいもう
)
は霧のかなたに立ちておぼろながら確かにかれの心を
惹
(
ひ
)
き、恋は霧のごとく大望を包みて静かにかれの
眼前
(
めのまえ
)
に立ちふさがり、かれは迷いつ、怒りつ
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
老女の言葉の裏には、我々を三千石以下と見ているものらしい。
不肖
(
ふしょう
)
ながら我々、未来の
大望
(
たいもう
)
を抱いて国を去って奔走する目的は、三千や一万のところにあるのではない。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
つねづね、
果心居士
(
かしんこじ
)
からよくお
叱言
(
こごと
)
ばかりいただいているくせに、竹童はもう
鞍馬山
(
くらまやま
)
へ帰るのもわすれて、こんな
大望
(
たいもう
)
をおこした。思いたっては、
矢
(
や
)
も
楯
(
たて
)
もたまらないかれだった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
盲のすがたを見られたら、一
味
(
み
)
の人たちにも恥ずかしゅうございます。なおしてください。八神殿の神々さま、その
大望
(
たいもう
)
をとげましたら、わたしの
腰
(
こし
)
にさしている
般若丸
(
はんにゃまる
)
を、きッと
奉納
(
ほうのう
)
いたします
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さして
行
(
ゆ
)
く
二度
(
にど
)
の
大望
(
たいもう
)
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大望
(
たいもう
)
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“大望”の意味
《名詞》
大 望(たいもう、たいぼう)
大きな希望。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
望
常用漢字
小4
部首:⽉
11画
“大望”で始まる語句
大望成就