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ふんかん
この
話が、わずか、三
分間か、五
分間にしか
過ぎなかったけれど、
二人には、たいへんに
長い
時間を
費やしたごとく
思われました。
宗助は
此三四
分間に
取り
換はした
互の
言葉を、いまだに
覺えてゐた。それは
只の
男が
只の
女に
對して
人間たる
親みを
表はすために、
遣り
取りする
簡略な
言葉に
過ぎなかつた。
譬ひ
這出した
処でぬら/\と
遣られては
凡そ五
分間位は
尾を
出すまでに
間があらうと
思ふ
長虫と
見えたので
已むことを
得ず
私は
跨ぎ
越した、
途端に
下腹が
突張つてぞツと
身の
毛
五
分間停車と
聞いて、
昇降口を、
峠の
棧橋のやうな、
雲に
近い、
夕月のしら/″\とあるプラツトフオームへ
下りた
一人旅の
旅客が、
恍惚とした
顏をして
訪ねた
時、
立會せた
驛員は、……
恁う
答へた。
水潜をしい/\五
分間ばかりも
泳いで
居る、
足ばかりが
見える。